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2009年7月

2009年7月22日 (水)

ライディングの基本は ・・ サークル?

( 2009年 7月12日開催 スポーツライディング ジム  ・  イベントリポート )

さて、今回は 静岡県で行なう今年2回目のイベントでした。
 
Cimg0689 静岡県内で 開催される GRA のイベントは
決して多くはないけど、1998年頃から 
関西地区で開催するイベントに遠征してくれた方も多く、それが縁となって 2002年からほぼ毎年の様に静岡県内で
GRA イベントを開催している程だから、実は 関西地区に次ぐGRAイベント開催の “本拠地(?)” のような地区だ。

しかも、 毎年の様に 年の初めに 「 静岡ミーティング 」 を開催して
静岡県での活動予定を立てていて、参加してくれるメンバーはいつも熱心な方ばかり!
だから、GRA にとって静岡での活動は欠かす事ができないのす。

Cimg0688 実は、今年2月に開催したミーティングで
“わがまま”(要望)方式のイベントを提案したのだが、4月に開催したイベントでは 早速に模範的なほどに “わがまま” を出す方が現れたほどだったので、今回 7月の開催も楽しみにでした。

*   *   *   *   *  *

朝のミーティングで 全員から “わがまま”(要望)、「やりたい事」 を
聞いてから当日のカリキュラムやスケジュールを決めるのが GRAスタイル。

Dscn9717 出てきた “わがまま” と言えば、 『 ストレートパイロンがやりたい! 』 や 『 リアサスペンションの調整がしたい! 』 という分かりやすいのから、 『 くるくるの基本形をしたい! 』 とか 『 すぱっと 回りたい! 』 、『 180°ターン時に行なう様々な操作の順番を改めて学びたい! 』 など 高度? マニアック? なものまで色々だった。

それらの “わがまま” に共通しそうな 基礎カリキュラム として今回選んだのが、【 サークル走法(理論) 】 だった。

Cimg0692 【 サークル走法(理論) 】 とは、オートバイは一定の速度(アクセル開度)で一定のバンク角で走る限り、一定の半径を走り続けるという 法則(物理法則) を学び応用するものだ。

では、実際に走行してみるとどうだろう?
       ( ブレーキは一切使わないで  ・ ・ )
理屈の上では 一定の半径の円を描くと分かっていても、アクセルを一定にしているつもりでも、意外と同じ軌跡の上を安定して走る事が難しい事が分かる。

これは、ライダーがオートバイに対して余分な操作をしているためで、その余分な操作の分だけオートバイの挙動が乱れ、同時に オートバイが本来持つ能力をスポイルする操作である事を学ぶ。

Cimg0690 続いて 2本のパイロンを6m以上離して置き、一方のパイロンを中心に安定した サークル を描いた後、もう一方のパイロンへと移って同じ回転方向の サークルを描く応用練習へ移った。

この時もブレーキは一切に使用せず、あたかも一つの惑星を回る周回軌道から速度を上げて離脱し、別の惑星の周回軌道へと減速しながらスムーズに入るイメージで練習すると得る事が多い事に気付く。

サークル(周回軌道) から加速して離脱するポイントや、減速を開始して サークル(周回軌道) へとスムーズに入るポイントは自然に決まってしまう事や、普段は全く意識せずにアクセルの操作をしてしまっている事、どの位のサークルを描くかを無視してはオートバイの正確な操作が成り立たない事などだ。

Cimg0705 更に応用問題は続き、180°ターン時や 90°ターン時の サークル理論の応用、そして タイムトライアルコース 攻略時の サークル理論の応用などを 実践的に進めたが、基礎の大切は理解してもらえたと思う。Cimg0710

 
 
*   *   *   *   *  *

小難しい (理論の) ハナシはその位にして ・ ・ ・ ・

Cimg0737 4月のイベントに初参加した人が今回は一段とレベルアップした走りをタイムトライアルで見せてくれたり、 練習開始時には おぼつかない走りだった初参加の人が 見ている間に伸びやかな走りをするようになったり、セットアップのヒントを掴んだ人、 リハビリ的走行を堪能した方が居たりと 何らかの良い“きっかけ” は掴めたようだ。

  Cimg0775
 
そして それ以上に タイムトライアル では 全員が励ましや掛け声の中、伸びやかな走りを見せて完走し、基礎の学習から自信や楽しさを味わった一日だったと思います。
詳しくは 参加者の方からの 「感想文」 や リザルトなどで確かめて欲しい。

 
Cimg0777 静岡県内での開催は、次は
10月の予定です。

また、“わがまま” を抱えた
方の参加を心待ちにしています。

  『 リザルト & コース図 』

『 通信ボ 』

感想文 1   「 とても勉強になりました 」
感想文 2   「 目から鱗が落ちまくりで ・・・ 」
感想文 3   「 やっぱり、基本練習は大事ですね 」
感想文 4   「 GRAの意思が伝わったのでは ・・・ 」
感想文 5   「 この悔しさを バネ として ・・・ 」
感想文 6   「 バイクとの 一体感に 驚きました ・・・ 」
感想文 7   「 リアサスのセッティングで  バイクが ・・ 」

2009年7月15日 (水)

オートバイは操るもの? 乗せてもらうもの?

( 2009年 7月5日開催  “体験”ライディング 練習会  ・  イベントリポート )

オートバイの乗り方、ライディングテクニックを解説してある本なんかは結構たくさんあるので、昔(?) 免許を取得してからは機会があるたびに目を通したりしているのだが、今から思い出してみるとその多くは 【 オートバイの操り方 】 という視点に立っての解説ばかりだ。

Cimg0609 確かに、オートバイは人間が操る乗り物かもしれない。
でも、微速から 100km/h を超える高速まで、様々な大きさの右や左のコーナーを、あたかも自ら意思を持っているかのように、自動操縦機能がついているかのように走行するように作られているのが現代のオートバイだと思う。

つまり、ライダーが常に全神経を張り詰めなくても走れるのがオートバイだし、全身を使ってのコントロールをしなくても走れるように作られているのだ。

Cimg0628 だから、オートバイは操るのではなく、むしろ 【 乗せてもらう 】 という意識でいる方が良い関係を築けるのだ。
 
 

   *    *    *    *    *    *    *    *    *

例えば、今回の 『 “体験” ライディング練習会 』 で取り上げた 基礎カリキュラム ・ 「 回転 」 (サークル) もその一例だ。

Cimg0614 パイロンなどの目標物を置き、その周りをオートバイでぐるぐると回るだけの簡単な練習だ。
回る方向は 右でも左でも良い
が、条件は二つある。
   1. ブレーキやクラッチは一切使わない
   2.一定の半径の円を描く

本来、オートバイは一定のバンク角で一定の速度(アクセル開度)で走れば、一定の半径の円周上を走るように作られているから、ライダーが余分な操作をしなければ簡単にできるカリキュラムだ。

しかし、困った事に殆どのライダーはオートバイに乗せてもらう事を拒み(?)、オートバイを操る事に慣れている(?)ためか、上手く 一定の回転(サークル)を描けない。

嘘だと思った人はやってみて欲しい。

   *    *    *    *    *    *    *    *    *

Cimg0625 7月 5日に開催した 『 “体験”ライディング練習会 』 では、回転(サークル) を可能な限り小さく安定して走るための “こつ” を、オートバイと会話をしながら掴んだ後、このオートバイの特性が実際の走行の様々な場面で応用できる事を全員で学んだのでした。
 

 
  『 通信ボ 』 (イベントと参加者への講評)


   
『 リザルト & コース図 』 へ

   ○ 感想文 1 
「 “よっしゃー” という気合とは裏腹に ・・・ 」
   ○ 感想文 2 
「 如何に ごまかして 乗ってきたのか ・・・ 」
   ○ 感想文 3 
「 悔しいので、次回は頑張る 」
   ○ 感想文 4 
「 成果ありだったと ・ ・ ・ 」
   ○ 感想文 5 
「 貴重な体験でした 」
   ○ 感想文 6 
「 バランスというのは コンマ数ミリ ・・ 」
   

2009年7月 1日 (水)

スポーツライディングは 腕 と 心 を醸す♪?

  ( 2009年 6月14日開催 スポーツライディング ジム ・ イベントリポート )

Cimg0485 オートバイは四輪車と較べると、遥かにスポーツ性があふれた乗り物です。
四輪車しか乗った事が無い人には理解してもらえないかも知れないが、オートバイは排気量が大きくても小さくても、例えスクーターであっても、スポーツ心にあふれ実際に気軽に“スポーツができる”乗り物であり道具なのです。

決して、身体が露出している事からくる醍醐味とスピード感やスリルが“スポーツ”だと言っているのではありません。それは、ジェットコースターがスポーツではないのと同じ理由です。

オートバイの優れたスポーツ性は、2本だけのタイヤと最大2名の乗車定員などから導かれた最小限に近い構成の車体とダイレクトな操縦方法、そして人間の脚力を大幅に凌ぐ力を発揮するエンジンを搭載している事から生まれているのです。

右手一つの操作で思い通りに駆け出す脚、身体の僅かなバランスの変化で自在に描けるシュプール、指先やつま先の操作で出来る前後輪別々のブレーキ&スピードコントロールなど、技術を習得すればする程に呼応してより高いスポーツ性(運動性)を発揮するのがオートバイです。

Cimg0506




『スポーツライディング ジム』は、オートバイの構造やメカニズムから導かれる効率の良い操作方法を基礎から見つめ直し、実際に基本的なカリキュラム走行(練習)を通じてオートバイの高いスポーツ性を安全に引き出す技術を身につける場であり、一般路上ではより安全マージンの多い走行を実現させるものです。

  *  *  *  *  *  *  *

さて、さて、 難しい講釈(?)はこの位にしておいて、当日のリポートをしよう。

Cimg0487 当日の参加者の内訳は、全くの初参加の方2名と殆ど初参加の方1名以外はある程度の参加経験のある方ばかりだった。という事は、GRAがイベント開催をしている目的の理解度も高いしイベントの進行にも慣れているから、より充実した一日が創られそうな予感イッパイで始まった。

とは言っても、初参加の方には朝一番のミーティングで伝える目標や“わがまま”を出し合っての進行方法についての理解は難しいようだ!

ま! 理解の不足するところや誤解は参加した全員で補う約束で練習カリキュラムを開始。

Cimg0489 最初に行なった慣熟コースの走行は右ターンと左ターンが交互に出てくるようなコースだったが、コースに慣れるだけで基本を見つめ直すには至らないようだ。

では!と続いて用意した基礎カリキュラムは、お馴染みのパイロン4本で作る“四本四角コース”(通称:90°)だ。バンク角をほぼ一定に保ったまま、ブレーキ無しアクセル操作だけで安定して速く走る練習だ。案の定、簡単ながら基本的な要素としっかり向かいあえるカリキュラムには初参加者も含めて全員が熱中!
そして、右回りの次は左回りをして更に調子が出てくる。

Cimg0528 しかし、続いてパイロン3本だけにした“三本三角コース”になると一気に高まる難易度を目の前にして、簡単なコースで初めて学べるライディング技術の基本の奥深さを実感したのです。

こうして、基礎カリキュラム走行から始まり、徐々にコースの複雑さを増し、繰り返しじっくりと考え感じながらの走行練習を行なった後、ライディングの技量を定量的に測るタイムトライアルへと突入した。

今回のコースはとても複雑そうに見えます ・・・ が、初参加も含めて全員が完走している事から分かるように、しっかりと練習をすればそれほどに難しいものでなくなるのです。
(※ タイムトライアルのコースはそれ専用のコースで、練習で走るコースとは基本的に異なります)

  *  *  *  *  *  *  *

さて、今回のイベントでは走行面以外に大きな変化がありました。

それは、個々の“わがまま”(要望)をより高い次元で実現させるため、周りの他の人の考えや行動に対して尊敬と注意を払い、必要と判断した時に意見を出せるようになってきた事です。

簡単に言えば、より充実した一日にするために、他の人に対して提案や意見が出ている場面が多くあったのです。

丁度、発酵の初期的な段階で、わずかに「醸す」香りが出始めた様子です。

まだまだ、発酵はこれから!という段階ですが、今回参加したメンバー達が中心となって「醸し」を徐々に広めていってくれる予感がした、良い一日となりました。
   

  『 リザルト  &  コース図 』 へ


  ○  感想文 1
  ○  感想文 2
  ○  感想文 3
  ○  感想文 4
  ○  感想文 5
  ○  感想文 6




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