カテゴリー「オートバイの未来」の記事

2024年6月12日 (水)

将来のガソリンエンジンと用途 / Future Gasoline Engines and Their Uses

via  SNKEI WEEKLY
https://www.sankeiweekly.com/autos/13476.html

 

仏・ルノーグループ と 中国・吉利汽車 の合同出資のエンジン製造会社・HORSE の 初となるエンジンが報道されています。将来、生き残るガソリンエンジンの姿を体現しています。

HORSE, an engine manufacturing company jointly owned by the Renault Group of France and Geely Automobile of China, has reported on its first engine. It represents the future of gasoline engines.

 


エンジンの名称は HR12.  1200㏄ で 3気筒、スーパーチャージャー付きの 3気筒のガソリンエンジンで、最高出力は 130 hp と一見普通ですが、その発生回転数は 4,500 rpm と低く、最大トルクも 1,800 rpm で 230 Nm と、日本の 軽自動車用の ターボチャージャー付き 660 ㏄エンジンと較べると、馬力。トルク 共に倍以上の値を、半分程度の回転数で発生させており、大変に高効率なエンジンです。 その上、世界で最も厳しく排気ガス中の環境汚染物質の帰省を進めている 欧州での最新規制・EU6D-Full をクリアしているとされ、更に、2030年迄に導入される更に厳しい規制・EU7 さえも視野に入れたエンジンです。

しかも、その用途は、低回転で充分なトルクを発生している事からも予想される通り、ハイブリッド車(EV要素の強い)や EV車への搭載用で、特に 充電ステーションの心配を少なくする為の 発電用エンジン としての用途が考えられている様です。搭載車両は 一般乗用車もあるでしょうが、資料を読むと、EVバス用の発電用エンジンとしての用途も考えられていると思われます。

当然、ルノーグループに入っている 日産自動車や三菱自動車でも採用する車両が出てくるでしょうし、従来型のエンジンでは 欧州の環境規制局の規制をクリアするのは難しいと思われるからです。

そして、オートバイの話題へ切り替えます。  
当然ですが、オートバイも EU6 または EU7 の規制の対象となっていくでしょうから、現在の見慣れた姿のオートバイの新型車は少なくなると思われます。 このHR12の様に、一昔前ならば、モータースポーツ用と思われる程に高度に効率と出力・トルクを追及したエンジンが当たり前になりながら、実際には 発電用としての未来だけが残されている様に感じてしまい、頭の切り替えは必要ですが、少し寂しさも感じます。





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2024年6月 1日 (土)

欧州騒音規制と日本の / European Noise Regulations and Japan

source : Cycle World Magazine
https://x.gd/7ubj4


KTM が出願した特許に基づいて、欧州(EEA:欧州経済領域)で規制が強まっている騒音規制に対して、KTM がどの様に対処しようとしているのか、日本のライダーにとっても無関係とは言えない状況が解説されていましたので紹介します。

Based on a patent filed by KTM, we will introduce how KTM is trying to deal with the increasing noise regulations in Europe (EU), a situation that is not unrelated to Japanese riders.

https://x.gd/7ubj4


記事によれば、EU を中心とした欧州経済領域:EEA(加盟・批准 33ヶ国)では、交通騒音を公害として認定して、人々が多く暮らす市街地や交通量の多い地域で騒音規制を行なっており、それに違反した者は、例え車両に改造を施していなくても検挙されて、違反金を徴収される様になっているとの事です。
 
その為、KTMでは、車両自体に騒音計測装置を装着して、GPSデータと連動させて、規制が厳しい地域で騒音が規制値を超えている場合、ライダーに伝えて騒音を抑える行動を促す装置の様です。

そして、この欧州での規制強化の動きは、私達が日本で親しんでいるオートバイにも大きな影響を更に与える事が予想されます。その理由の一番目は、1998年、日本が国際連合主導で行なっている『車両などの型式認定相互協定』に加入している為、欧州などの規制と無関係ではいられない事です。そして、二番目は、1970年代以降、日本製の大型バイクの主な輸出先は EU 及び EEA市場である為、その騒音規制の強化に合せた車両を製造し、その一部が日本国内の市場で販売されるからです。

従って、オートバイだけに限った話ではなく、自動車や飛行機を含まれますが、日本でも騒音を公害として扱いを強化する動きが必然的に高まるでしょう。その結果、走行中に無用に “空ぶかし” をして他車を威圧する行為や、峠道などで高回転を保ったまま走り続ける行為は罰則の対象として検討が進む事が予想されます。
本来ならば、運転者一人ひとりが社会的な良識を持ち、他者への配慮を行なって、そういう行為が少なくなっていく事が望ましい事ですし、罰則や取締りが実施されるよりも前に、啓発・啓蒙活動の一助が出来れはと考えています。

In the future, there will inevitably be a growing movement in Japan to treat noise as pollution. As a result, it is expected that the act of intimidating other vehicles by unnecessary "revving" while driving, and the act of continuing to drive at high speed on mountain roads will be considered as a subject of penalties.
Ideally, it would be desirable for each driver to have social conscience and be considerate of others so that such behavior will decrease, and I hope that I can help with awareness-raising activities before penalties and crackdowns are implemented.

< 以下、記事の一部 日本語直訳 >

ヨーロッパの型式承認規則には、ほとんどのバイクで 80 デシベルに設定されているデシベル制限と、ライダーがそれらの制限を回避するために改造するのを防ぐことを目的とした改ざん防止規制がすでに定められています。ただし、より厳しい地方および地域の騒音規制は、完全に標準的で公道走行可能なマシンでさえも依然として問題になる可能性があります。問題は、型式承認規則が特定の状況(所定の速度、ギア、回転数)での騒音をテストし、多くのバイクがそれらのテストに合格できるため完全に合法であるが、それでも高回転ではかなり騒音が大きいことです。現在、オーストリアのアルプスやパリの一部で人気のバイクロードを含む場所で地元の騒音規制が施行されているため、ライダーは罰金を回避するために自分の騒音出力を監視するという課題に直面しています。

                   ************

         

以下、EEB(欧州環境局) 公式Webサイトより 直訳日本語

https://x.gd/HoRTL

https://x.gd/HoRTL

 

『 騒音公害 』 
騒音は、ヨーロッパにおける大気汚染に次ぐ健康に対する最大の環境脅威の 1 つです。 EEB は、騒音公害を削減するための包括的な行動が欧州委員会の公害ゼロの目標に沿って展開されることを保証します。 
騒音は多くの人間活動の産物ですが、環境騒音の最も広範囲に発生する発生源は輸送に関連した騒音です。その結果、輸送に起因する騒音は、西ヨーロッパでは微小粒子状物質汚染に次いで 2 番目に重大な健康障害の環境原因であると考えられています。騒音公害の悪影響には、人類の幸福度の低下、野生生物の健康と分布の減少などが含まれます。 

2002 年に、環境騒音指令 (END) が導入され、EU の排出規制の有効性を監視するために、加盟国レベルでの環境騒音の評価が義務付けられました。この指令では、不快感と睡眠障害という 2 つの重要な指標が導入されており、これらを超えた場合、加盟国は暴露を減らす行動計画を策定する必要があります。  

WHOはまた、騒音に関する一連の推奨事項を維持しており、健康への悪影響を避けるために、道路交通による騒音への長期曝露が昼から夕方から夜間の間は53dB、夜間は45dBを超えないよう提案しています。航空機の推奨値は、昼から夕方、夜間までは 45dB、夜間は 40dB です。 

EEA によると、EEA-33 加盟国の約 1 億 1,300 万人が、55 dB 以上の道路交通騒音にさらされていると推定されています。このうち 3,600 万人が、少なくとも 65 dB という非常に高い騒音レベルにさらされています。  

したがって、人間の健康への悪影響と当面の問題の規模を考慮すると、環境騒音は国民や政策立案者にとって重大な懸念事項となっています。欧州委員会の公害ゼロ行動計画では、環境騒音の削減が主要目標として挙げられています。同委員会は、2030年までに交通機関の騒音に慢性的に悩まされている人々の割合を削減したいと考えている。 





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2024年5月27日 (月)

BMW コンセプトモデル「R20 Concept」に想う / Thoughts on BMW "R20 Concept"


BMW の 水平対向2気筒エンジン搭載、Rシリーズのコンセプトモデル ” R20 Concept” が発表されています。 
BMW's R series concept model ``R20 Concept'' equipped with a horizontally opposed two-cylinder engine has been announced. 

https://www.bmw-motorrad.jp/ja/experience/news-gallery/r20concept.html


古くは、1920年代に誕生した Rシリーズ。途中、1970年代、欧州で勢いを増す日本車に対抗して、直列3気筒・4気筒エンジン搭載の Kシリーズの登場させた時期には新型車の発表は無くなりましたが、1980年代中盤、その独特なエンジンフィーリングを愛する人々の要望で復活して、1990年代、4バルブ化して、1100㏄ の R1100 から R1150、R1200 と排気量をアップさせながらシリーズを発展させ、急に、このコンセプトモデルでは 2000㏄ を提案しています。
 

 
R100シリーズが発売された 1970年代は、1000㏄ の排気量は量産市販車の中で最大排気量で充分な能力を示しましたたが、50年が過ぎ、2000㏄ の提案を行なったという事は、地球環境対策が厳しく、Co2削減、ガソリン車廃止が叫ばれる中、どういう読みがあるのか興味が尽きません。
 


そして、僕の最大のチェックポイントは 前後タイヤのサイズです。後輪は 200/55-17 インチ で最大級ですが、フロントは 120/70-17 インチで一般の 500㏄ クラスと同じサイズです。この様に、他の大排気量車でもフロントタイヤのサイズが 120サイズ止まりになっている現象は、テレスコピック形式のフロントフォークの持つ欠点だと僕は理解しています。その素直な操縦性が特徴のテレスコピック形式は、同時に、その構造とメカニズムの為に限界に来ている事を示しています。そして、その限界を高める為に BMWが 改良したテレスコピック形式である「テレレバー」をこのモデルには採用していない事も象徴的です。
 

 
レース界の動向を見ても、当分はテレスコピック形式が主流に進むと思いますが、いつか、フロントにもホイールインモーターを採用した 2駆電動オートバイが登場する頃には、新しいフロントサスペンションも登場すると期待しています。 
 
                  *************

The biggest point for me to check is the size of the front and rear tires. The rear tire is 200/55-17 inch, which is one of the largest, but the front tire is 120/70-17 inch, which is the same size as the general 500㏄ class tires. I understand that this is a disadvantage of the telescopic front fork, which is the reason why other large-displacement vehicles also have front tires in the 120 size. The telescopic type, which is characterized by its straightforward maneuverability, is at the same time reaching its limits due to its structure and mechanism. It is also symbolic that this model does not use the “telelever”, the telescopic form that BMW has improved in order to increase its limits.

 
Looking at the trend in the racing world, I think that the telescopic type will become the mainstream for the time being. However, I expect that someday, when 2-wheel-drive electric motorcycles with wheel-in motors will be available, a new front suspension will be introduced. 





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2024年5月 1日 (水)

オートバイのあるべき姿 / What a Motorcycle should be

source : DRONE 
https://x.gd/FIxCo


記事では、電動アシスト自転車メーカー Fiido 社の新型モデルが紹介されていますが、それ以上に、オートバイライダーも注目すべき特徴がありましたので、ここに紹介します。

The article introduces a new model from electrically assisted bicycle manufacturer Fiido, but there are also features that motorcycle riders should also take note of, so we'll introduce them here.
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https://x.gd/FIxCo



1.  駆動装置に、米国 Gates社の カーボンベルトドライブが使われている点です。この製品は、カーボンで補強したゴムベルトですが、何よりも注目すべきは「張力」の管理方法が適切に指示されているのです。 イラストで示した画像の通り、専用の張力テスターを使う方法の他に、張力によって変化する固有振動数を専用のスマホアプリを使って管理する方法が紹介されている点です。

https://www.gatescarbondrive.com/~/media/files/gcd/owners-manuals/japanese-owners-manual-gates-carbon-drive.pdf?la=en


駆動装置の適切な管理は、オートバイも自転車も、駆動ロスの低減だけでなく、駆動装置の長寿命化には欠かせない事ですが、オートバイのチェーンの張力(遊び)の管理手法は 50年以上から変わっておらず、前近代的であり、誤った調整方法がメーカー推奨になっているなど、オートバイ製造メーカーは、この Gates社を見倣って、猛省すべきでしょう・
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2.  走行状態やバッテリー状態など、走行に関する様々な情報が スマートフォンと共有できる事です。これも、オートバイで実現させている例は無く、商品開発時点で過去の手法を繰り返している事が明白です。既に、(自動車では一般化しつつあるので、オートバイでも、やがては出現するでしょうけど)
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3.  指紋認証で起動して、アシストモードになる点。 既に、オートバイでも「キーレス デントリー」で 始動可能なモデルもありますが、指紋認証が加わる事で 更に防犯性が高まるでしょう。
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4. モーターが リアホイールに「ハブモーター」として採用されている点。 この分野では数多くの実績のある MIVICE社の製品ですが、電動二輪としては あるべき姿です。尚、記載が無く不明ですが、ハブモーターに内装式変速機が組み込まれていると更に本道です。SHIMANO 社のモーターであれば、11段内装式 ハブもあるのですが ・・・)
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以上このニュースを見て、オートバイの近未来を考えてみました。 但し、記事にある様に、重量 13.7 ㎏ の車重では 最軽量の 電動アシスト自転車とは言えません。 既に 11㎏台の 他社製品もあり、時代は 、かつての ロードバイク(スポーツタイプの自転車)が 10㎏ を切った事が大きなニュースになった様に、近い内に 電動アシストでも 10㎏ を切るモデルは出てくるでしょう。
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1. The drive unit uses a carbon belt drive manufactured by Gates in the United States. This product is a rubber belt reinforced with carbon, but what is most noteworthy is that it provides appropriate instructions on how to manage the tension. As shown in the image, in addition to using a dedicated tension tester, it also introduces a method for managing the natural frequency, which changes depending on tension, using a dedicated smartphone app.

https://www.calameo.com/gates-corporation/read/006975492850841316707?trackersource=library


Appropriate management of drive systems for both motorcycles and bicycles is essential not only to reduce drive loss but also to extend the life of the drive system, but methods for managing tension (play) in motorcycle chains have been around for 50 years. Motorcycle manufacturers should follow the example of Gates and seriously reflect on the fact that nothing has changed from the above, it is pre-modern, and incorrect adjustment methods are recommended by the manufacturer.
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2. Various information related to driving, such as driving status and battery status, can be shared with his smartphone. There is no example of this being achieved on a motorcycle, and it is clear that past methods are being repeated at the time of product development. It is already common in automobiles, so it will probably appear in motorcycles eventually as well.
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3. It starts up with fingerprint authentication and goes into assist mode. There are already some models of motorcycles that can be started using ``keyless entry'', but the addition of fingerprint authentication will further improve security.

4. The motor is installed on his rear wheel as a "hub motor". This is a product of his company MIVICE, which has a lot of experience in this field, but he is what it should be for an electric two-wheeler. Although it is not mentioned and it is unclear, if the hub motor has an internal transmission built in, it is even more likely. SHIMANO motors also have 11-stage internal hubs...)

After watching this news, I thought about the near future of motorcycles. However, as stated in the article, it cannot be called the lightest electrically assisted bicycle with a weight of 13.7 kg. There are already products from other companies weighing 11kg, and just as his road bike (a sports type bicycle) that weighed less than 10kg became big news, it will soon be possible to use an electric assist bike that weighs less than 10kg. There will be models that cut it.






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2024年4月12日 (金)

「トラクションコントロール」について / About ’Traction Control'

MotorTrend 発、Why Do Modern Car Companies Make It So Hard to Turn Off Traction Control?

https://x.gd/wct4u


この記事は、多くの車やオートバイで採用されている「トラクションコントロール」、その作動を解除させる方法が面倒な理由について、多少、懐古的に書かれた記事です。が、電動車が普及すれば、「トラクションコントロール」は標準装備になり、一部の ICE(内燃機)車だけに OFF機能が残るだけになるでしょう。

This is a somewhat nostalgic article about the ``traction control'' used in many cars and motorcycles, and why it is so troublesome to disable it. However, if electric vehicles become popular, ``traction control'' will become standard equipment, and only some ICE (internal combustion engine) cars will have an OFF function.

 

https://x.gd/wct4u



既に、車線逸脱警報装置や自動ブレーキなどが、乗用車だけでなくオートバイやトラックにも標準装備されている時代。「トラクションコントロール」機能も多くの車やオートバイで標準装備されており、同時に “OFF” ボタンも存在していますが、それを多用させない為の様々な儀礼的なペダルやシフト操作を求めている高性能車への反感を、この筆者の様に、持つ人も居るでしょう。

簡単に OFF 出来ない理由は、多用による機械的な故障への保証問題を回避したい事や、事故発生時の保証回避などがあるでしょう。しかし、「トラクションコントロール」の機能自体、空気と燃料、時には AT まで制御しなければ、駆動輪のスリップを抑えられない ICE(内燃機)搭載車での話です。

電動車であれば、駆動輪のスリップを 1/1000 秒単位で検知して、スリップが過大な場合には、同じレスポンスで モーターへの電流を細かく制御を必ず行なう事になります。 だから、現在、高性能車でも軽自動車でも、パワーステアリングの OFF ボタンが無い様に、いずれ、ICE 高性能車であっても、トラクションコントロールに OFF ボタンは付かないのが常識になるでしょう。

If it is an electric vehicle, the slip of the drive wheels will be detected in 1/1000 second increments, and if the slip is excessive, the current to the motor will be fine-controlled with the same response. Therefore, just as there is no OFF button for power steering in both high-performance and light cars today, it will eventually become common sense that even ICE high-performance cars will not have an OFF button for traction control.






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2024年2月13日 (火)

オートバイ、ステアリング制御への懸念 / Motorcycles, concerns about steering control


CYCLE WORLD MAGAZINE 伝、
https://www.cycleworld.com/motorcycle-news/honda-crosswind-assist-and-lane-warning-systems/?fbclid=IwAR3PwQRj293kcGHiDV8mS1SwQl_ZuZnc-rFZdZ_J-p7SlkUWGi9GDGkW4OQ


ホンダが出願した特許、走行ライン維持制御システムですが、これには大きな懸念を感じます。
I have a major concern about a patent filed by Honda, a driving line maintenance control system.

        *******

 .
この記事で解説されている事は、オートバイの走行ラインを道路に沿った形に制御するシステムの特許についてです。つまり、図で示されている様に、走行している 一つの車線を複数の「仮想車線」に分割して、その「仮想車線」から逸脱する ”動き” を検知した場合、それをステアリングに取り付けられた装置・アクチュエーターによってステアリングを制御して「仮想車線」に留めるシステムです。


既に、自動車では同様なシステムは一般的になりつつあり、有効性に疑問を持たない人も多いと思いますが、それは、自動車とオートバイのステアリングの役割の違いの理解が不足していると思います。自動車の走路修正ではステアリングの主体的な操作で行ないますが、オートバイの場合はステアリングは従属的であって、ライダーによる左右の加重コントロールが主体的な操作です。つまり、オートバイのステアリング(前輪の向き)は、路面に対するキャンバー角の僅かな変化に即応して、路面とタイヤとの最適な関係を保つ様にステアリング角度を常に従属的に修正を行なっています。この関係を無視してステアリング角度を修正すると、タイヤと路面との最適な関係を阻害し、グリップ力を減少させる結果を生み、路面状況によっては転倒など危険な事態に繋がり易いのです。
  
ライダーの安全を高める為に様々な装置が考案される事は歓迎です。また、今回の特許申請が、車線を無視して、自動車の間を縫う様に走る無謀なライディングの防止用として機能するのであれば更に歓迎します。しかし、ライディングの楽しさをスポイルさせたり、その制御システムで想定されていない状況で危険性が増す可能性があるシステムには全く歓迎できません。
  
オートバイメーカー各社の自動運転制御の多くで、ステアリングを主体的に制御するシステムが考案されていますが、それは便法的な処置であり安易に過ぎます。ライダーが行なっている本来の進路制御方法に沿い、それを補助的にアシストする制御を開発するべきです。

I am open to various devices being devised to enhance rider safety. I also welcome the patent application if it will prevent reckless riders from ignoring lanes and weaving in and out of cars. However, we do not welcome any system that would spoil the fun of riding or increase the danger in situations where the control system is not designed for.
 
Many of the automated controls from motorcycle manufacturers are designed to control the steering in a proactive manner, but this is a convenient and overly simplistic approach. Controls should be developed that follow the rider's original method of control and assist it in a supplementary manner.





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