カテゴリー「妖怪ガレージ・整備日記」の記事

2019年5月 6日 (月)

トラ君の “ ボルト チューン ” ♪

『 目覚めのコムラ返り 』
 
毎日の仕事(NPO)をする時間帯は 自然と一番効率の良い深夜と昼間午後がメインになっている。
だから、先日(5/4) の様に開催イベントがあると、生活のリズムが崩れるからだろうか、イベント終了後はとても疲れる事があったりする。
   
そのため、その日は早目(0時過ぎ)には寝たけど、何故か 朝4時過ぎに 左脚ふくらはぎがコムラ返り、痛さで目覚めて我慢と宥めすかしをしていると、今度は右脚もなってしまった。

 
「まずい、このままではトイレさえ行けない」

などと悶え続け、治ったらすっかり目が覚めてしまったので、仕方なく 仕事、サイトデザインの変更を一つ片付けた。

 
そんな朝を迎えた後だったから、多少仮眠を挟んだ午後、全然元気は出なかったけど、食料の買い出しもあるので外出して、帰り道にガレージへも行った。
 
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『 ボルトチューン ! 』
  
最初、ガレージで コーヒー飲んでも目覚めなかったから、VTR250で行なって好結果を確認していた“ボルト交換”、残るトラ君(トライアンフ)に懸案の ボルト交換には全然気乗りはしなかった。そんな元気は無かったし、元気が無い時には作業ミスはもちろん、その試走確認(インプレッション取り)は正確に出来ないからだ。
    
けれども、「 今日は何もせず、ちょっとブラっとしようか 」と、トラ君を 街乗りに誘い出し、いつもの道をぶらっと走ってみれば、出る出る!、急にあふれ出た元気で眼がメラメラしてくるのが自分でも分かる。
 
そうなると止まらない。

 「今、走ったばかりの感触が薄れない内に、ボルト交換して、比較確認しよう!」
 「まだ陽はまだ高い、日差しが変わると印象が変わるけど、今なら間に合いそうだ」
  

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ガレージ出る時とは打って変わり、まるで元気な子犬の様に、ガレージに戻り、上ヨーク、下ヨーク のフロントフォーク固定ボルト、そしてアクスルシャフト固定ボルトを一気に交換に。

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全てのボルト穴はタップで綺麗に修正して、上ヨーク用にはボルト穴の深さを確認して 、今までよりも 5 mm 長いボルト・M8×35 を作成し、交換順序も重要なボルトの順、隣り合ったペアボルトは均等に、全ての交換作業も完了。
  

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工具の片づけもソコソコに、また、街乗りに誘い出すと、ガレージから降ろす段差から 期待感・大の感触、続いて小さな路地を曲がる 低速 90度ターンをすれば確信に、 広い道に出て 車の流れに乗れば 笑ってしまった。
  
フロントが、路面の小さな小さな凸凹も優しく滑らかにこなしている様子が手の中に入ってくる、 まるで、よく出来たコンソメ味の暖かいスープを飲んでいる気分だ。

  「トラ君、悪いけど、今となっては 君は体臭を感じさせる欧州人の様だったね」
  
車の流れに乗って走る街中、いつも比較用に走る道。大きな信号のある交差点から小さな路地の道、ガレージから 約2㎞ の行程、トラ君、今までは小さな路地を曲がる時にも 小さな引っかかり感を残していた事が今になって体感出来た。
 
っきまでは、VTRには感じない小さな恐怖感を感じさせていたトラ君。
購入以来、悩まされ続け、ずっと改良作業を続けて、随分と小さくなっていた恐怖感だけど、明らかに違った。
   
こんなのだったら、もっと早く、ボルトチューン しておけば良かった。 何しろ、スラストベアリング入れの効果より大きな影響を与えている、又は 相乗効果が強く出ているのかも知れない。

うーん、オートバイって、奥が深いね。
元気を与えてくれるし、課題(悩み)も与えてくれるし、飽きないパートナーだね。

 
 
 

『 ボルト考 』
   
VTR250 でのボルト交換のリポートでも書いたけど、ボルトは大切な“機能部品”だ。
今までも、ネジ山のクリーニングや座面の確認、締め付けトルクの管理や変更を行なってきた。
特に 操縦性に大きな影響与え、整備頻度が高く、純正ボルトでは消耗が激しいと経験している フロントフォーク固定用のボルトは、定期交換や材質変更も行ない、それなりに成果も挙げてきたと思っていた。

けれども、もっと奥が深かったようだ。
ボルトの材質や品質、強度によって、随分と大きな影響・効果が出ている事を実感した。
  
VTRの場合には、下ヨークの固定用ボルト(M10)のメーカー指定締め付けトルクは 39Nm (4.0 Kgf・m)はボルトへの負担が大きく、定期的な交換を行なった後に ステンレス製へと交換して数年を過ごし、そのぎこちない操縦性に変わっていくのに嫌気が差し、鉄製(SCM435 / 強度区分 10 . 9 / クロメート処理 )へと交換して納得していた。
  
ただ、トラ君の場合、前後サスペンションの設計自体に問題あり。 まるで、「どろろ」の様に、苦心して対処しても、次から次へと課題を与え続けてくれている難題ばかり。
リア サスペンションは一定の収まりを見せ、フロントも上下ヨーク交換を含む大幅な改修も施して、「 まあ、こんなもんでしょう 」と 納得させようとしていた頃だった。
   
それが、ボルトの講習で勉強をして、自宅に戻ってから少し学習を重ね、その知識で新しくボルトを購入して、試しに交換しただけで、こんなにも大きな効果が出るとは想像すらしていなかった。( ありがとうございました! 池田金属工業 さん )

特に、VTRでの交換で得た効果程度だろうと思っていた トラ君の場合、もっと大きな効果が出せた。
その原因・理由を考えてみた。

一つは、整備頻度や乗車頻度が トラ君の方が高く、その分だけシビアに効果が表れやすい。
二つ目は、設計上、トラ君の操縦性のキャパが小さく、その分だけシビアに表れた。

どちらの原因もあるだろが、下ヨークのフロントフォーク固定用ボルトの変更が大きかったと思う。
VTRで確認できた 上ヨークのボルトをステンレス製から SCM435・鉄製への交換による効果とは別に、トラ君の 下ヨークのボルトを SCM435・鉄製に変更した効果が大きかったのだろう。
   
交換前までは、メーカー純正のボルトだけど、材質や強度区分が分からないボルトだったのだ。
目視する限りは目立った破損は無く、締め付けの際の感触にも違和感を感じず、疑った事も無かったけど、この機会に合わせて交換した結果、大きな効果に繋がった可能性は否定できない。
 
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まあ、そのボルトの件以外、上ヨーク用ボルトのサイズ変更、アクスルシャフト固定用ボルトで使用していたワッシャー(座金)の廃止など、小さな変更は多くある。
  
今回の変更による一番大きな経験は、【 ボルトの締め付けトルクの管理よりも、軸力の管理が大切 】 という事だ。
ボルトの一番の働きは“軸力”を発生して他部品を固定する事だから、その“軸力”が適切な大きさで与えられ続けられる事を考えて、清掃・整備や交換作業を行なう必要があるという事だ。

 

今回のボルト交換では、材質変更による“軸力”の特性変更が生まれて操縦性に影響を与え、クロームメッキ処理により安定した“軸力”管理が容易になったのだろう。
残すは「強度区分」による操縦性への影響度合いの確認が必要だろう。
交換前のステンレス製ボルトの「強度区分」は 「A2-70」、引張強さ = 700 N/m㎡ で、交換した 鉄製(SCM435)ボルトの「強度区分」は「12 . 9」、引張強さ = 1200 N/m㎡ だった。

今後は強度区分を下げて、「10 . 9」をクロームメッキ処理ボルトで試す必要もありそうだ。

  
 
 
 


2019年5月 1日 (水)

早速に ボルト交換! その効果は?

先日購入した、高強度、クロームメッキ仕上げの 六角穴付ボルト (キャップボルト) を使うべく、VTR の 上ヨーク(トップブラケット)の フロントフォーク固定ボルトを交換した。
   
今までは、整備を繰り返すと簡単に伸びていく標準のボルト(鉄製)に替えて、剛性が高くて錆に強い ステンレス製の六角穴付ボルト(強度区分 A2-70)を使っていて、剛性を感じる操舵感は気にっていた。 けれど、整備の度に ボルトの肌の“引っかかり感”が増えて気になっていた懸案のボルトだった。
  
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早速に、新しい ステンレス製ワッシャー(座金)と組み合わせて、上ヨークに指で締め込んでみれば、着座するまで全く淀み無く軽く入っていき、上ヨークのアルミ母材との肌の相性の良さは感じられた。 続いて、トルクレンチを使って、取り敢えず メーカー指定のトルク値 22 Nm で締め込んでみれば、最後に至るまで うどんの様に滑らかに締め込んでいく事ができた。
  
今までは、出そうで出ない“くしゃみ”の様な、最後に曖昧さがあったのと較べると、もう 正解! ボルトを交換して納得だ。
 

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      *     *     *     *     *
 

[ 試乗・確認 ]
  
車両のVTRは、4月7日に行った“桜見ツーリング”で感じた「フォーク油面の高さ」と「フロント イニシャルの違和感」があったので、2日前に、フロントロークオイルを 5㏄ 抜いて、イニシャル荷重は 約 0.3 Kgf 下げて 8.7 Kgf に変更して、既に フォークの作動性と旋回に入る動きに違和感を感じなくなっていた。

で、今回のボルト交換は何をもたらしたのだろう?
  
ガレージを出て、一般道を走り出して直ぐに気付いたのは クリア感 だった。普通の道路であっても、常にフロントフォークは上下に動き続けているが、その動きが更に澄んだ味になっている事に気付いた。料理で言えば、“アク” を取ったスープと取っていないスープの違いの様な感じだ。
 
ターン(旋回)に入る動きでもその透明感は変わらず、沈み込んで伸び上がる時にも 変な雑味を感じなくなった。圧倒的に目が覚める様な変化ではないけど、路面と会話しながら走る時には、正確に遅れず正しく動きを教えてくれるのはとても気持ち良いものだ。
   
あまりにも気持ち良かったものだから、「 さあ、ガレージに戻って、トラ君のも交換してやろう! 」と喜びついでに思ったけれど、今日は止めにした。
交換しても、雨が来るのが分かっていたので、確認試乗が出来ず、食材買い出しもしなくちゃいけない。
それに、変更すると大抵、“ プラシーボ効果 ”で良い印象を受けるのが普通だからだ。
  
それにしても、VTR250 は 鉄製のフレーム と 鉄製の 下ヨーク(ボトムブラケット)、そして今回は 上ヨークのピンチボルトも鉄製に変更して、「やっぱり、鉄の粘りは好き!」だ。
VTR250 の 下ヨークの ピンチボルト、以前は ステンレス製に変更していた時期もあったけど、感触が良くなかったので、強度区分 10 . 9 、クロメート仕上げの 六角穴付ボルトに交換済み。
  
しかし、トラ君は アルミ製 フレームは良いとして、下ヨーク も 上ヨーク もアルミ製だ。トラ君の淡泊で“そっけない”表情の原因は アルミのせいかも知れない。
購入した フロントフォーク周り用の ボルトを交換して生まれ変わってくれれば良いけど ・・・。 まだまだ、続く覚悟も必要だろうね。

 

 

 

 

 

 






2019年4月27日 (土)

ボルト、 購入しました !

先日、ネジの講義で勉強した知識を活かすため、オートバイ用のネジ(ボルト)を購入手配して、先ほど無事に届きました。
  
届いたボルトは、六角穴付ボルト(キャップボルト)、材質は クロムモリブデン鋼(SCM435)で、表面処理が クロームメッキ、強度区分は 高強度(12 . 9)という仕様です。
  

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『 ボルトの常識 』

  
ボルトといえば、一般的な知識では「 部品が固定できてれば OK! 」というレベルだと思いますが、僕は性能を備えた【 機能部品 】だと信じています。
確かにボルトは、他の部品と部品を結び付けて固定する器具の一つですが、単に固定できていれば良いとは言えないのです。
  
それは、人と人とを結ぶモノ、例えば 電話やメールとか、お中元や配達業者、または婚約指輪や紹介斡旋業者などの品質が低い場合を考えると理解できるでしょう。品質が悪いと、人と人との人間関係が悪くなり、ギクシャクした関係になって、一緒に同じ目的の為に気持ち良く行動するのが難しくなるもの。
 
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その事は オートバイの部品と部品を結びつけている「ボルト」の場合も同じ。
ボルト以外の部品には一切手をつけず、ボルトの整備の仕方やボルトの品質が変わるだけで、ボルト以外の部品たちの動きや性能が変化してしまうのです。
特に、フロントフォーク周りのボルトは 操縦性に大きな影響を与える部品で、そのコンディションや整備内容一つで気持ち良く乗れたり、不安で楽しめない乗り味にもなるのです。

  
僕の場合は、乗り味や操縦性を重要視しているので、フロントフォーク周りの分解・整備の頻度は高く、整備の度に細心の注意を払ったり、ボルトの定期交換をするなど、一番大切にしているボルトなので、講義で得た知識を活かして、新しい仕様のボルトを手配したのです。
  
   
  
『 ボルト は ゴム 』
  
こんな事を言っても信じてもらえないでしょうが、ボルトはゴムひもと同じなのです。
例えば、荷物を固定するゴムバンドや輪ゴム、髪を留めるヘアゴム、洋服やソックス、下着に入っているゴムと同じ様に、「ボルト」も伸びて 物を固定しているのです。
   
伸びたゴムが元に戻ろうとする力で固定するのと同じで、締め付けで伸びたゴムが元に戻ろうとする力で部品を固定しているのです。ボルトの場合は、その力(張力)の事を「軸力」といって、この「軸力」を適切な大きさに整える為に 締め付けトルク を適切に管理する必要があるのです。
  

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しかし、ゴムが何度も繰り返し使えば、“伸び”で元に戻らなくなるのと同じ様に、ボルトも締め付けても適切な「軸力」を出せない事は珍しい事ではありません。ゴムがその品質や使用頻度、加えた力の大きさによって“伸び”の出る時期が違うように、ボルトも品質や使用頻度、そして加えた力の大きさなどによって適正な仕事ができなくなるのです。
 

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一見、普通のボルトで、見た目が変わらなくても、時には本来の機能を発揮できず オートバイの操縦性能や乗り味を大きく変えてしまう事がある部品だからこそ、「ボルト」は大切な 【 機能部品 】 なのです。

  
   
  

『 どう変わるか? 』
    
今回購入したボルトは、VTR250 と トラ君 の2台のオートバイの、フロントフォークを固定しているボルト。 上ヨーク(トップブリッジ)と下ヨーク(通称:三つ又)、そして アクスル固定ヒンジ用のボルトで、全て 直径 8mm の M8 規格 、長さが 30mm、40mm、そして 45mm で、予備を入れて合計 26本が届いたばかり。
  
ゴムと同じ様に、交換してボルトを新しくすれば、オートバイの動きは変わる。しかも、以前とは違って、今回のボルトは新しい知識で選択したボルトだから期待している。
   
先ず、材質は SCM435 規格の クロムモリブデン鋼。 今まで、一部のボルトは ステンレス製に交換して使用していたけど、部品側の金属材質との相性を考えて、全てのボルトを “肌の合う”鉄に替えて、靱性の高い粘りのある操縦性を期待。
   
ボルトの“伸び”、つまり「軸力」の低下を防ぐ為に、強度区分「12 . 9」という強度の高いボルトを採用した。 強度とは、硬さと誤解されやすいけど、繰り返し使用しても劣化が小さいという強さの事。この強度のボルトを使用すれば、ボルトの性能の低下が抑えられ、オートバイの性能低下・変化も抑えられる筈だ。
 
また、ボルトの表面処理は、硬度と平滑度の高い クロームメッキだから、相手部品のボルト穴の肌を傷め難く、経年劣化が少なく、繰り返し分解・整備でも安心できる。
    

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以上、いい事づくめだと期待しているけど、交換・装着はこれから。
また報告する機会があれば、是非、ご期待あれ!

 






2019年3月17日 (日)

レバーの大切さ、再認識した夜

      
昨晩は レバーの位置の大切さを再確認させられた。
   
先週末に一度組み上げたフロントフォークのチェックへ行くと、初期のレスポンスの遅れ、そして ブレーキでターンに入る時には ターンの鈍さを感じていた。
      
先週末・夜、気温は 8~10℃ 程度か。
冬に慣れてしまったのか、身体は冷気を感じていなかったし、感覚的にはオートバイの状態は正確に感じやすい状況だった。
    
初期レスポンスの遅さは フロントの車高を 2mm程度のアップで、ターンイン時のレスポンスの鈍さは フォークオイルを 5cc 程 抜く事で対処でもしよう。
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それにしても、今回の 高レートのスプリング( WP ZZ-R 1100用 )は 2017年に一度組んだ時よりも 随分とマイルドで扱いやすい感じだ。
   
ハードな事には変わりはないけど、角が丸くなっているから、普通に市街地を真っ直ぐ走っていても、ハーダーサスを付けた車の様、小気味の良い感じだ。
きっと、角が取れたのは、前回は入れて無かった スラストベアリングの効果だろう。
   
 
車高を2㎜ 上げて、オイルを 5cc 抜いて走りだす。
ガレージを離れた瞬間から フロントのレスポンスが随分と明るくクリアになっている。2㎜ アップだけの差ではない。
きっと、ストロークが増えた事、特に 1G' からの リバウンド側の ストロークが 増えている事が大きく影響しているのだろう。
バランスの妙だ。
   
市街地を走っても、少しターンをしても 随分と良い。
先週とは違う車両・少し アウトローダークな子から少し生意気な良い子に変わった。若干、フロント車高は 1~2㎜ 低いが 好みの範疇。
ターンインでのフロントの入り込みも 先週よりも 素直に入ってくる。
先週感じた、アクセルを開けてバンクを切り返した瞬間、フロントの反応の遅れも 解消している様に思える。
   
かし、何かおかしい。
 
 
市街地を走った時から感じていた。
チェンジタイミングとクラッチワークが きちんとリンクしない。早目はやめでのチェンジも いつもより マッチしない。
信号スタート時には エンストもしてしまった。
何か おかしい。
   
そんな不安な思いで ガレージに戻る最中、原因が分かった(気がした)
レバーの角度が いつもと 2度程度 違うのだ。
フロントフォークの調整をすると、必要に応じてハンドルバーを取り外す。
すると ハンドルバーの角度が微妙に変わる場合がある。
今回は、ミラーが 少し後方上側を写しているので、レバーが 前下がりになっている。
      
ガレージに戻り、再度 調整し直して、合いマークを 改めて打ちながら、大切な事を思い出した。「 レバー や ペダル の角度って、気持ち良く走るのに 大切だよな 」
   
そこで、改めて初心に還って考え直した。
「 そうだ、講座を開くなら、クリニックイベントを開くなら、 “ レバー セッティング ” を伝えなくては 」

フロントの車高などは  多くの人にとって直接感じる機会は少ない。
でも、レバーやペダルの角度って、買った時から 同じで走る人は多い筈と。
それって、自動車のシートの位置やリクライニングを 買った時のまま 走る人と同じだ。きっと、乗りづらい事も分からず、決して安全ではないのに、それで良いと思って乗っている。
   
だったら、レバーセッティング の話、きちんと伝えていかなくてはいけないね。
 
 
 
    
    

    

2019年1月29日 (火)

トラ君、 足がつく。

      
前足(前輪) を外したままだったトラ君、冷えて可哀想だったので、3週間超ぶりに、取り付ける。
これで、いつでも自由に、トラ君、外に出掛けられるようになった。
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スプリングは WP  ZZ-R 1100 用、 イニシャルは低めに 最初は低めに抑えて 9.0 kgf 、スラストベアリング組み込み、これで 最初は 1G’ 時車高を 100 mm にセットして、次に 残ストロークが 45mm 程度になるように オイル量の調整をする。
 

初期スプリングレートが 0.66 kgf/mm から 0.84 kgf/mm へと 2割以高くなるけど、交換前の WP バンディット400 用は 1G’ 時以降は 直ぐに 0.91 kgf/mm になっていたので、1 G’ 時、つまり 通常乗車時には 殆ど変わらないか 若干低いレートのストローク範囲もある計算だ。
   

まだまだ寒いから、走ってもきちんとしたデータは取りにくいけど、喜びが待っているか? 苦しみが待っているか? 楽しみだ。

 

< あとがき >
   
・・ そのスプリングを選んだ基準やその根拠、そして プリロードなどの設定を行なった際のデータ等の詳細は、「 フロントスプリング の交換 と セッティング 」 で、後日紹介します。
    
      
 

    

2019年1月28日 (月)

ミーティングまで2週間、トラはまだ走れない

      
年に一度のミーティングが近づくにつれ、何故か? ガレージが遠くなった。
   
ょっと悔しい。
本当は、以前通りに、触って、乗って、撮って、書いていたいけど、
小さな法人でも運営責任はあるし、大切にしている唯一無二の存在であれば尚更だ。
   
・・・と、言い訳をさせて下さい。
   
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2019年1月23日 (水)

フロントスプリング交換 と セッティング ( その3 )

      
・・ 前回記事 『 花嫁スプリングの性格診断 』の 続編が今回の話 ・・

愛車・トラ君のフロントサスペンション、方向安定性が不足の “ 持病 ” を解決の為に、フロントスプリング交換を検討中だ。
前回までの話は、フロントスプリングはとてもデリケートな設計が必要な為、どの車両メーカーも車種専用設計のスプリングを作っているほど、とても多くの仕様や性格がある事まで説明をしたところだ。

   
『 方向安定性が足りないと

ライダーなら誰でも、低速走行の時、一度は怖い思いをした事がある筈だ。
行きたい方向とは違う方へオートバイが行こうとしたり、どちらへ行こうとしているか分からなくなったりした事がある筈だ。

そう感じる原因の多くは、フロントタイヤに “ 方向安定性 ” が足りないからだ。
   

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誰もが知っている通り、オートバイにとってフロントタイヤ(前輪)は進行方向を決める大切な役割がある。 もし、フロントタイヤに方向安定性が足りないと、進行方向をはっきりと決められず、ライダーはハンドルを通じて、フロントタイヤの不安感を感じるから怖く感じるのだ。
   
 
『 方向安定性を得るために 』

方向安定性とは、フロントタイヤが向いている方向へ進もうとする力であり成分だ。
そして、方向安定性の大きさは何で決まるかと言えば、以下の通りだ。

  1. フロントタイヤの外径   
   ・・ タイヤの外径が大きい程に安定する
  2. フロントタイヤの回転速度
 
・・ 速度が高い程に安定する
  3. バンク角 
   ・・ 直立している時が一番安定、バンクさせる程に不安定に
  4. トレール量
  ・・  トレール量が大きい程に安定する
  ※ その他、タイヤのエア圧、路面の摩擦係数 なども関係する

ここから、40 ㎞/h以下の低速で バンクさせて走る場合に “ 方向安定性 ” を守るには、 「 トレール量 」が大切だとわかる。
   

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上の図の通り、「 トレール量」は どんなオートバイでも必ずあるものだ。
と言えば、「 だったら問題は無いのでは? 」と思うかも知れないが、それは違う。
「 トレール量 」は大きくなったり小さくなったり、いつも変化しているのだ。
変化は必要な事だけど、そこに悩みの原因があるのだ。
   
   

『 トレール量は、常に変化している 』

では、どんな時に「 トレール量」が変化しているかを図で説明しよう。
 

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上の図の通り、フロントサスペンションが伸びた時はトレール量は大きくて、縮めば縮むほどに小さくなく事がわかる。これは現在のほとんどのオートバイが採用しているフロントサスペンション(テレスコピック式)に共通した特性だ。
   

フロントサスペンションが縮むとトレール量が小さくなり、方向安定性も小さくなるから 進行方向が変わりやすくなるのだ。
つまり、コーナリングを開始する際に軽くブレーキング、または開けていたアクセルをOFFにすると、荷重移動によってフロントサスペンションが軽く沈み、トレール量が減るから方向安定性も減り、向き変えがしやすくなるからスムーズにコーナリングを始められるのはこの特性があるからだ。
その上、コーナリングに入ればコーナリング荷重によって沈み込みが増え、更に旋回性が良くなり、コーナリング中にフロントブレーキを掛ければトレール量が小さくなり旋回性がもっと増すのだ。
   

こんな風に、トレール量が変化するからこそ旋回性が増し、バンクさせてコーナリングをする楽しさが味わえるからこそ、1950年代から普及し始めた「テレスコピック式」のフロントサスペンションが現在でも変わらず採用され続けているのだ。
(※ 四輪車サスペンションが変化・革新し続けているのと異なり、形式が基本的に変化していない理由は、ライダーが舵輪からのフィードバックを直接的に受けられる事と、トレール変化の特性がライダーのコーナリング感覚にフィットしているからだろう )
   

しかし、トレール量が変化するのは決して良い事ばかりではない。
最初に書いた通り、特に低速走行時に多いけど、オートバイ操作によっては「方向安定性」が足りなくなり、ライダーは怖さを感じたり楽しめなくなる原因に「トレール量」が関係しているのだ。
だから、「 最適トレール量 」や「 最適トレール量変化 」も忘れてはいけないのだ。
   
   
※ 次編では『 最適トレール量を確保せよ 』を掲載予定です。乞うご期待 !

   
        *      *      *      *      *      *

※ 専門的な用語は、『 GRA・用語解説辞典 』に掲載していますので、参照ください
GRA・用語辞典 』( http://gra-npo.org/dictionary/top.html


    
    

    

2019年1月21日 (月)

フロントスプリング交換 と セッティング ( その2 )

      

  ・・・ 前回記事 『 花嫁スプリング選び 』の続編です  ・・・
 

『 花嫁候補の性格診断 』

フロントスプリング(花嫁候補)の選ぶ方法は、人間の場合と同じ(?)「 性格 」と「 体格 」が決め手になるので紹介する。

「 性格 」診断で一番大切にしている事は、柔軟性を示す【 スプリングレート 】だ。
スプリングは、タイヤ(ホイール)と人間(ライダー)の間に立って、タイヤが路面から受け取っている情報を上手にライダーに伝える役割と、オートバイとライダーの重さをタイヤに無理させず伝える役割という、とても重要な働きを任されている。

性格が優しすぎる(スプリングレートが低い)と 外圧が大きいと落ち込んでしまい、気が強過ぎる(スプリングレートが高い)と 逆に細かな事には気が利かないのだ。
 

   
『 好みは  ツインレート 娘 』

例えば、候補の中から二人(本)を並べて較べると以下の違いがある 。

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上が 「 ホンダ純正 VFR400 用 」で 下が「 トライアンフ純正 ディトナ675 用 」だ。
そして、それぞれの【 スプリングレート 】(計算値)は次の通りだ。

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上段の 「 ホンダ純正 VFR400 用 」スプリングのスプリングレートは、最初(初期レート:K0)は 0.61 Kgf/mm で、下段の「 トライアンフ純正 デイトナ675 用 」スプリングのスプリングレートは、0.96 Kgf/mm より小さい(低い)ので、荷重が小さい時には優しい性格だ。

そして、荷重(外圧)が大きくなった時には スプリングレートが 0.99 Kgf/mm へと変化( 2次レート:K1 )して、0.96 Kgf/mm のまま変わらない「 デイトナ675 用 」よりも 大きな荷重に耐えられる性格になっているのだ。
この様に、荷重の変化に合わせて スプリングレート が変化するスプリングを “ ツインレート ” スプリングといって、その万能的な性格が評価されてメーカー純正で多く採用されているスプリングだし、僕もこの “ ツインレート ” スプリングが好きだ。

しかし、ツインレートスプリングの難しさはここからだ。
初期レート(K0)2次レート(K1)の値の設定だけではなく、“ 変換点 ” といってスプリングが何ミリ縮んだ時にレートが変換するのかを選択するのも加わってくるからだ。
オートバイメーカーはその車種専用にツインレートスプリングを作り、テストコースで確認するノウハウがあるから可能になるが、限られた資材とノウハウでは難しい。これが、サーキットなどレースの現場では “ シングルレート ” スプリングが採用されている理由だけど、僕はレースではないから、最適なスプリングに巡り会う旅を楽しんでいるのだ。

 
 
※ 次編では、『 フロントスプリング変更で、何が変わる? 』を届けますので、ご期待ください。

        *      *      *      *      *      *
 

※ 専門的な用語は、『 GRA・用語解説辞典 』に掲載していますので、参照ください
GRA・用語辞典 』( http://gra-npo.org/dictionary/top.html


    
    

    

2019年1月11日 (金)

フロントスプリング交換 と セッティング (花嫁スプリング選び)その1

      
『 トラ君の持病と相性と 』

昨年4月から使っていた フロントスプリング( WP バンディット400 用 )は、それ以前のスプリングと較べて 路面あたりが柔らかくて腰の低い礼儀正しい特徴があったけど、トラ君との相性は今ひとつしっくり来なかったので、一旦付き合いを止めて、サスペンションを分解して、新しいスプリングの候補を選んでいる最中だ。
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それ以前の車両と較べて、トラ君のフロントスプリングの選定に苦労しているのは、前回も書いた通り、車体設計の問題だと考えている。
エンジン特性と車体サイズと重量に惚れて購入したけど、購入直後から サスペンションの ジオメトリー設定、車体設計が原因と思われる不安定感が常に付きまとっていた。
   

特にフロントサスペンション周りは、直進走行時でさえ “ トレール感 ” が少なく、フロントタイヤの方向安定性が小さい上に、ちょっと大きな路面ギャップを通過した際には フロントが左右に大きく振れる現象も出ていたからだ。
主な原因は、フレーム前部・ステム部の剛性と振動特性が悪くてフロントサスペンションの上下振動に共鳴している事と、剛性に起因するトレール感の少なさだと推測できた。
   

対策として、改良対策された 2013年型の ヨーク上下 に 2017年に交換してより大きなトレール量は確保したが、フレームは交換していないので、剛性と振動特性は変わらないから対策が必要だ。
 

「 さあ、どうしよう? 」
   
   
 
『 花嫁候補のスプリング達 』

ここに、以前お付き合いした事のある人(?)も含めて、“ 花嫁候補 ” の集合写真を撮ってみた。
    Img_2web1000    
    

多くの人は理解していなけど、スプリング、特にフロントスプリングは見た目は似ていても、その体格や性格は一つひとつが全部違っているのだ。
その理由は、フロントサスペンションの動きはライダーが一番敏感に感じやすいものなので、スプリング特性のほんの少しの違いが、ライダーの安心感を左右するからだ。
   

だからオートバイメーカーは、車種毎に専用特性のスプリングを設計して狙い通りのハンドリング特性の車両になる様に力を入れているし、同じ車両で見た目や仕様が同じでも 年式が変われば違う特性のスプリングを装着している事は珍しい事ではない。
それ程に、少しの仕様の違いがオートバイの繊細な動きに影響する部品は、タイヤに次いでフロントスプリングがやって来るから、“ 花嫁 ” 選びは難しいのだ。
   

では、“ 花嫁候補 ” 達の サイズと仕様 から 性格と相性を探ってみよう。

   
    ( 次号『 花嫁候補のサイズと仕様 』は近日公開予定 )
 
        *   *   *   *   *   *

※ 専門的な用語は、『 GRA・用語解説辞典 』に掲載していますので、参照ください
『 GRA・用語辞典 』( http://gra-npo.org/dictionary/top.html

   
      
      

    

2019年1月 6日 (日)

正月早々、フロントサスペンションは悩みの種

      
『 悩みのフロントサスペンション 』

昨年から持ち越している課題だけど、
トラ君のフロントサスペンションのセットアップを、
年越しで悩んでいる最中だ。
   

Img2_web1000

   
オートバイのセットアップの楽しさと難しさは、
エンジンと補機類のセットアップを除けば、
サスペンションを思った通りに仕上げる事に尽きる。
   
リアサスペンションは、スプリングレートの選定以外、
プリロードと車高の設定には一定の文法があるので簡単。
しかし、フロントサスペンションは違う。
   
特に、コーナリング時のフロントサスペンションの動きは、
フロントタイヤの向きを変えるステア特性に直結だから、
難しくて思い通りにいかず、片思い恋の様に悩んでいる。
 
セットアップの基本は、好みの特性のスプリングを選定し、
その後は前後車高バランスを取り、バウンドストロークと
リバウンドストロークを、油面で調整するだけ。
   
いつも、組み上げた直後は納得していても、
一緒に過ごす時間が長いと細かな点が気になってくる。
もしかすると、結婚に似ているかも知れないね。

 
 
『 過去を振り返って 』

元々、トラ君のサスペンションは変!と言っているが、
解決の為、今まで 10種類以上のスプリングと一緒になってみたのに、
どれもしっくり来てなかった。
   
そこで、過去を振り返る事をやってみた。
現在のスプリング(WP製 バンディット400用)を入れた後、
変更内容や計測データを書き出して比較した。
 

Img3_web1000

   
このスプリングは街中を走るには優しい性格だ。
単に柔らかいだけでなく、“ コシ ” があるのだ。
どんな路面でも優しく包み込む様にあしらってくれるのだ。
   
しかし、コーナリングになると少し様子が違う。
特に フロントブレーキで追い込む様な場面では、
トラ君の悪癖か? かなり気難しいのだ。
   
そんな葛藤の記録を見ていて、一つ気付いた事がある。
それは 1G' 時(乗車時)の フロント車高の低下だ。
へたりなのか?  早過ぎる。怪奇現象みたいだ?

 
 
『 次のお見合い候補は? 』

1G' 時車高はフロントフォークの突出し量の調整できる。
そして、ブレーキで追い込む領域はオイル量調整でする。
ただ、今回は “ スプリングジャダー ” で悩まされた。
   
スプリングジャダーとは、スプリングの反発現象。
2次レートへの切り替わりとエアスプリングの立ち上がり、
そしてフレームの剛性との関係で出る悪癖。
   
“ スプリングジャダー ” を解消する為にオイル量を減らし、
スプリングの変換点との干渉は減って効果挙げたけど、
今度はストロークし過ぎてハンドリング不良が出た。
   
だから、次の “お見合い候補” を検討中だ。
全長は 300 ㎜以下で 変換点は 80 ㎜ 前後、
一次レートは 0.7 Kgf/mm前後で メーカーは WP を希望。
 

Img5_web1000

ここが難しいのは、希望にぴったり合う候補者が居ない事だ。

 
 
『 仮想実験グラフ 』

そこで登場するのが、“ 仮想実験 ” だ。
スプリング別に、荷重毎の変位(縮み)量のグラフを描く。
プリロードは、トラ君の基本設定荷重: 10 Kgf だ。
 

Img4b_web1000

   
縦軸が変位量で、横軸は 荷重だ。
荷重 32 Kgf にある赤いエリアは 僕とトラ君の 1G' 時の荷重域。
エアスプリングの影響はどれも同じなので省いている。
   
グラフ線で途切れている箇所は、スプリングレートの変換点だ。
以前、ホンダ純正・ホーネット600用スプリングを使ったが、
一番上の青線の通り、1G' 時のすぐ近くにあった関係からか、
簡単に “ スプリングジャダー ” が発生したので使えなかった。
   
WP R-6 用 が条件に合いそうだが、線径が 4.5 ㎜ と細い為か、
実際に使ってみると 神経質で僕の好みとは違っていた。
こうしてみると、WP ZZ-R 1100 用 が 有力候補かも知れない。
 
以前、一度 WP ZZ-R 1100 用は使った時があった。
その時は、一次レートの高さから路面との当たりがハード気味で、
よりレートが低く優しそうなスプリングへ浮気したけど、
今は スラストベアリングも入っているから少し違うだろう。
それに、上下ヨークも替わっているからハンドリングも違うだろう。
 
期待して良いかも知れない。
( いつもこんな調子だけど ・・・ )

 

     
    

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