本 買いました
先月開催したクリニックを受診した人に紹介された本を見て、思わず・迷う事無くその本を発注して、米国の業者から今届いたところです。
本のタイトルは「Motorcycle Design and Technology」(オートバイの設計と技術)で、筆者は Gaetano Cocco という方で、イタリアのオートバイメーカー・アプリリアの技術者・エンジニアの方だったようです。
初版本はイタリア語で発行され、英語版の初版は 1999年ですから、少なくとも今から20年以上前の執筆で、本の中で使われているイラストの多くに1990年代以前と思われるものがありますが、内容的に古さを感じさせない内容です。
ただし、ここが大切な事ですが、彼が書いた事をそのまま引用する考えはなく、彼が採用したイラストを真似る考えも全くありません。
彼の解説の進め方は、純粋な技術系の高等教育を受けた人が、工学知識を実際の車両(市販車およびレース専用車)の開発に活用するにあたり、自らと彼に続くエンジニアの為に書いた解説書だからです。それは、私がライダーの立場から、どんな人でもオートバイを興味を持って正しく理解できる記事を書こうとしている立場とは逆の流れだからです。
しかし、私は彼が行なった事と彼の情熱を深く尊敬しています。ともすれば難解な工学知識をオートバイのメカニズムや運動の解説に乱暴に当てはめるだけの人は多く、誰にでも誤解無く理解できるレベルにまで工学を翻訳してガイドを行なっている人は多くないからです。
その尊敬の念を込めて、そして一緒に英語表記の勉強を兼ねて、英語版の著書を購入したのです。
著者・Gaetano Cocco 氏の年齢や出身は判りませんでしたが、最近になって、同書に電動オートバイに関する記事を新しく第17章として追加発行された様で、今もなおイタリア語圏内でご健在の様子です。
因みに、同氏に電動オートバイの記事項目の追加を決意させたのは、現在、MotoGP のサポートレース・Moto e(電動クラス)用に全車両を提供しているイタリアの車両メーカー・Energica の協力があったからの様で、その件は同社のWebサイトで紹介してあります。
« 昨夜 見た夢 | トップページ | 動画 [ チェーンの “遊び” は適正? 確認しよう! ] 制作しました »
「 オートバイとの接し方」カテゴリの記事
- テレスコピック形式フロントフォークとBENDA方式 / Telescopic front forks and BENDA system(2024.04.28)
- 2019 EICMA、魅力的なBST電動バイク(2023.10.27)
- 6月の “セミナー” 開催予定が、今日、決まりました! / The rescheduled date for the seminar in June has been decided!(2023.04.06)
- コラム『 “グリップ力” を高めて走れ 』(仮題)の公開に向けて (解説図作成・その1) (2023.01.24)
- 7/2 開催の “セミナー” のテーマは、「タイヤの特性とオートバイ」です(2022.06.21)
コメント