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2020年6月の投稿

2020年6月30日 (火)

Q&A 『 購入した中古車、乗り難くて少し怖い 』


中古車を購入して、久し振りにオートバイに乗ったリターンライダーの方から、「上手く乗れなくて怖いのは、持病の五十肩のせい? 」という質問とそれの回答文章を掲載しました。

是非、同じ様な悩みを感じている人も、そうでない人も、是非 参考にしてください。

『 購入した中古車、うまく乗れない 少し怖い 』
http://gra-npo.org/lecture/bike/Q&A_usedbike/usedbike_1.html

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< 以下、一部転載 >

【 質問 】

「 なにしろ、ひさしぶりのバイクなので、大き過ぎたのか、走っていて少し恐いような乗りにくい気がするのです。 五十肩のせいかなと思ったりもしましたが、どうでしょうか。 」

 

【 回答 】

「 購入した中古車に乗ってみて、乗り難くて少し怖さも感じるとの事ですね。そんな時、ほとんどの人は「自分の腕が悪いせい」とか「乗り込めば良くなるだろう」と思ってしまうもので、少しもオートバイが悪いとは思わない事が問題だと私は考えています。」

「 新車を正規販売店から購入した人なら ・・・

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新型コロナウイルス 都道府県別・患者数、人口あたり割合順位、死亡率等 一覧 (6月28日 現在)

    
メディアは連日の様に東京都で増え続ける新規感染者数だけを注目し続けていますが、東京の感染が日本全体の感染の代表ではありません。日本の殆どの都道府県では新規感染者を出していない上に全員退院の都道府県も増えています。
従って、今後何らかの特別手配を行なう際には、全国一律ではなく、地域・地方別の対処が必要な事は明らかです。

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『 退院率 と 患者数 』
  
東京都など新規感染が拡大している地域の影響もあり、治療中の方の人数は前回(6/21)報告時の 710名から 821名へと増えています。が、5月初旬には 1万人を超える患者の方が居た事を考えれば大きな喜びですし、大半の都道府県では順調に退院が進み、危惧された程に増えていないと言えるでしょう。
  
良い兆候もあります。それは 重症者の方の人数と致死率が下がっている事です。つまり、感染しても重症化する人の人数が減り、感染しても亡くなる人の割合が小さくなっているという事です。
これは、医療現場での治験が高まり対処が適確になっている事や、感染した場合に重篤化しやすい人々や施設などでの防疫が進んでいる事による成果でしょう。
 
ただ、経済や教育などへの対応で様々な緩和策が進み、今後更に感染拡大が拡がる懸念もあるので、実質的な致死率の低下だけで喜んではいられません。
4月の緊急事態宣言が出された時期より落ち着いた今こそ、感染抑制や拡大懸念に対する対策を一層進めておく必要があります。同時に、2月の 厚生労働省処置の国会答弁に反して、現段階でも 国内での PCR検査可能数は 一日あたり最多で 2万件程度に留まっている事も忘れてはいけないでしょう。

 

出典 : 厚生労働省
#COVID-19

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2020年6月25日 (木)

ステムベアリング整備 in 妖怪ガレージ・持込み企画 リポートです!


6月7日に開催しました、『 ステムベアリング整備、妖怪ガレージ・持込み企画 』の開催リポートが完成しました。

【 ステムベアリング整備 in 妖怪ガレージ 】開催リポート
http://gra-npo.org/publicity/report/2020/20200617_rep.html



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タイヤ交換やフロントフォークの整備と較べると身近に感じる機会は少ないでしょうが、私達ライダーにとってステムベアリングは最も身近にあるベアリングで、オートバイの印象を大きく左右し、操縦性や安定性。そして安全性にさえも大きな影響を与える部品であり機構です。

オートバイを気持ち良く思いのまま走らせ、安全にいつまでも楽しむ為に、そんな大きな影響を与えているベアリングの事を見つめてください。



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< 以下、一部転載 >

きっと、多くのライダーにとってはステムベアリングの整備を依頼する機会は一生無いでしょうから、ステムベアリングの構造や仕組みを具体的に理解する機会も無いでしょう。けれど、そういう機会が全く無かったとしても、ステムベアリングの作動感を敏感に手の平を通じて常に感じ取り、それがオートバイの印象と受け取り、偏った作動性をそのオートバイの“味わい”だと誤解し、操縦性や安定性が損なわれ安全性も損なわれたオートバイに乗り続けている事は自覚すべきです。

とかく、エンジンパワーや音、そしてオートバイ自体の存在感やある意味でのプレスティッジ感でオートバイを選び、走りを楽しむ事だけに熱中するものですが、組み込まれている部品一つひとつの特性や役割を理解した適切な整備を行ない、ノーマルのオートバイをノーマルのままで数段階上の本来の姿へと蘇らせてあげる事に、より多くの人が意義と楽しみを見い出して欲しいと願っています。

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新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数、日別・推移一覧表 (6月23日現在)

   
世界183の国の感染被害状況が、合計感染者数ではなく、実際の医療現場や国民の困難さが見える人口対比で表にしているので、国の規模に応じた医療現場の窮状の判断ができます。
    
今回の 新型コロナウイルス禍による感染報告に限らず、政治的、宗教的、地理的な関係で 報道されない情報は数多くありますし、時には 報道するメディアや 報道対象の国の利害判断によって 一切報道として扱われない場合もあります。
   
世界に蔓延してしまった 新型コロナウイルスの場合でも、国によっては 感染者 を敢えて 0 (無し) 又は 一定の人数以下に管理して報道している例も散見できますし、他の国々より圧倒的に 過酷な状況が発生している事が容易に推定されながら、その国のメディア が 一切報道していない国も 一国や二国ではありません。
   
この ウイルスは 人の健康を確実に損ない 死亡を招く可能性が高い事は変わりません。
どうぞ、世界の中で、真に困窮している人の存在を一緒に想う為に、大手メディア や SNS メディア が 報道する情報だけに惑わされないでください。
 
 
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出典 : OCHA
#COVID-19


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2020年6月24日 (水)

トライアンフ・スプリントGT “妖怪ガレージ” 持ち込み企画 決定しました

    
来る 6月27日(土) 9:00 より、トライアンフ・スプリントGT “妖怪ガレージ” 持ち込み企画 を開催する事になりました。
    
【 開催イベント情報 】
http://gra-npo.org/schedule/schedule/kinjitu/kinjitu.html
  
急な案内ですが、このイベントでの整備・調整作業を見学したい人は GRA事務局宛にご連絡ください。 また、見学は無理な方でも、イベント報告を楽しみにsご期待ください。


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【 車両主要諸元 】

エンジン : 水冷並列3気筒 DOHC 12バルブ、 1050㏄
車体寸法 : 全長 2250 × 全幅 760 × 全高 1210 ㎜
装備車重 : 268 Kg


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新型コロナウイルス 国別・日別 新規感染者数 推移表 E~H(6月23日現在)


世界の感染国 183か国、最近の 日別・新規感染者数の表です。

メディアは相変わらず累積の感染者数や死亡者数だけに注目した的外れ報道ばかりです。本来なら日々の新規感染者の変化を把握した解析が必要です。


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2020年6月23日 (火)

6/17 開催 “妖怪ガレージ” ・ 持ち込み企画 の 「感想文」です


今回の企画、当初はフロントフォークの分解整備が要望メニューでしたが、オーナーさんの意向によってステムベアリングの整備メニューに急遽変更になった持ち込み企画は、長年のオーナーさんの悩みをご自身の手で解決へ向かう事ができ、納得の一日になったようです。

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どうぞ、当日のオーナーさんの奮闘と感想をご覧下さい。

「 なんと、すがすがしいのでしょう 」
http://gra-npo.org/publicity/impress/2020/20200617_imp.html

 

なお、当日の詳しい作業過程を文章と画像で綴る「 開催リポート 」は近日掲載の予定です。


   *   *   *   *   *   *


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< 以下、一部転載 >

【 感想文より 】

整備前は、アクセルをオンした瞬間、一瞬ハンドルが左に切れ、
続いてアクセルを開いていくと 右に曲がろうとしていたフロントが
ロープにまっすぐ引っ張られているように走れるようになりました。

なんとすがすがしいのでしょう。6年の苦難から解放された気分です。



【 担当講師より 】

今回は わざわざメニューの変更を要請されて、自らしっかりとステムベアリングの整備を行なわれたのは 正しい事ですし立派な事です。多くのライダーは 雑誌や SNSメディアの情報を鵜呑みにしたり、時には販売店担当者の「このバイクはこんなものですよ」という言葉で納得してしまっているのですが 、Mさんの様に ご自身の感覚を大切にして、その解消の為に情熱と労力を払う事は自ら成長に繋がる事ですし、自身の安全と他者の安全を確保する誠意がある行為とも言えます。


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2020年6月22日 (月)

3月、福島への旅   Trip to Fukushima in March

 
           2月、中国・武漢での新型コロナウイルスによって多くの人々の自由が奪われ、
   適切な診療さえ受けられないでいる現状を Webサイトを始めとするメディアで
   目の当たりにし、日本政府の対応のあまりにもの遅さにやきもきさせられる中、
   3月、韓国やイタリア、イランでも更に深刻な感染が広がり、渡航制限も各国で
   始まった頃、福島へ行ってきました

       

 

『 なぜ 福島へ? 』  Why to Fukushima

2011年3月、震災による東京電力福島第一原子力発電所で炉心融解の事故発生で、福島の地は世界的な風評被害を受け、特に帰宅困難地域に指定された人々の苦難は想像が及ばないだろうと、TVは震災や事故、住民だった人々の現状を連日の様に僕の目の前に投げかけたのです。
 
 「 支援金を寄付する以外、何か出来る事をしたい」
 「 原子力発電所の事故は日本の責任だから、日本人の僕も何らか果たすべき責任はある」
 
そんな想いは時が経ってもずっと抱えていて、移住を検討している今だからこそ、その有力な候補の一つに浮上していたのです。残りの人生をその地で暮らして、僕自身の存在が周りの人達に何らかの良い影響を与えられ、それを僕自身は成長の糧として生きていく移住先として日本国内では外せない地域だ。
  
実は、以前から伝えている様に、移住先として検討している所は幾つかあって、海外ではノルウェーとニュージーランドが最有力候補地だ。しかし、ツァーでの現地確認の予定を組む間も与えず、新型コロナウイルスは各国の渡航制限を促してしまったので、先ずは国内、福島行きとなった。

  

  

 
 

『 まずは 浪江町へ 』  First to Namie Town

出発の前日、現地の宿泊候補地をリストアップして駅からのアクセスや距離も確認した、が、出発の朝、リストアップした殆どの宿泊施設の電話は通じない。唯一、駅からさほど遠くない場所にある町が運営母体の入浴施設には電話が通じて予約を入れる。
   
乗り慣れた東海道新幹線、平日午前中とは云え、自由席でも席は充分に選べる程に空いている。これも ウイルス禍の影響だろう。東京駅から常磐線の特急へと乗り換える。いつも感じている事だけど、世界に誇る新幹線の無骨な車内デザインは人間味に欠けているが、JR常磐線の特急・日立の車内デザインはシンプルな配置ながら実に丁寧な造形配置で清潔感も高い。プラスチック然の凸凹パネルで内装を仕上げた車両とは雲泥の違いだ。
    
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各駅停車の列車に乗り換える いわき駅で、待ち時間潰しを兼ねて駅構内から市内へと出てみた。「 ここも福島か 」 震災と原子力発電所の事故で大きな被害を受けたのは 現地通称「浜通り」と呼ばれる太平洋岸地域だ。福島市や郡山市のある県中央部・「中通り」や更に西部の「会津」では震災の影響も大きくなかった事は知っていたけど、いわき市は「浜通り」、よく見掛ける地方都市然としていて建物も綺麗で、多くの小奇麗な服装をまとった人々で賑わっていて、身構えていた心も少し緩んでしまった。

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しかし、浪江駅に到着した後、何事も現地に行ってみなければ分からないと実感させられた。
    
   
   

『 JR浪江駅 到着 』  Arrived at JR Namie Station

夕方 6時過ぎ、JR 浪江駅に到着。
地方過疎地出身の僕は、1時間に1本も通らない JRローカル線の風景は身近だったし慣れているが、浪江駅の雰囲気はそれとは全く違っていた。まるで 人の気配がしない。いわき市と大違いだ。

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人の気配は全く無いどころか 車の気配さえ殆どない町を、事前にリストアップしておいた食事処を目指して歩き始める。駅舎以外に見える建物に照明が灯っていない上に街灯さえ僅かしか無い。
途中、4階建てのビジネスホテルらしき建物に明かりが灯り人も出入りしていたが、大手ゼネコンの貸切か買い切り状態、作業服姿と仕事用の車両ばかり目立つ。
   
道に迷いながら約20分、国道沿いに建つ食堂に入る。聞けば 2年前に帰還困難区域を解除されてから最初に開店したお店の一つの様で、中はゼネコン関係の方なのか、若く綺麗なビジネススーツ姿の人々や作業服姿の客姿が目立ち、そこまで歩いて見てきた町の重苦しさとは別世界だった。若い店主には 幼い三人のお子さんがある様子で、これからの浪江町を支えていく一人だろうと確信した。
   
そんな店主にお礼を言って外に出て、予約した宿泊施設まで約30分間、暗く人の気配が無い町を歩く事に。歩くのは嫌いではない。人と町の様子を観に来たのだから、歩きながら町を感じる事は大切な事だし、新月の時期を選んだので 夜空の星も綺麗に見える筈だからだ。
   
   
  
  
『 失望の宿泊施設 』  Disappointment with accommodation
   
道中、綺麗な夜空を観たくて、わざと街灯が少ない道を選んだから、夜空は綺麗に観られたけど、町外れ、周囲は完全に真っ暗闇。半分、道に迷いつつ、暗闇の道の周囲で僕の気配に驚くイノシシやタヌキらしき者達が移動している足音に怯えつつ、[ 帰還困難区域 ]の標識が今も表示されている道路を横目で見ながら宿泊施設に到着した。
  
出迎えてくれたフロントの方、震災時には別の会社に勤務していたけど、自宅に戻る事もなく家族の人達と避難指示に従って避難先を転々として、ようやく今の職に就いている事、富岡町にある東京電力の資料館は一見の価値がある事など色々と教えてくれた。
大型の入浴施設に宿泊施設を備え、浪江町の元住民の方々が浪江町へ戻ってきやすくする為の設備だとも聞いたが、施設の内容とフロントサービスには、正直、軽い失望をした。
  
新しい施設なのに、バンガロー的な造りの宿泊施設、トイレの扉が壊れていて完全には閉まらず、中からロックもできない。だから、便座に座っている間は片手でドアハンドルを引張り続ける体制が求められる興味深い初めてのトイレだ。その上、歯ブラシや浴衣などアメニティが無い。キッチンの戸袋から冷蔵庫の中、クローゼットまで散々探したけど無い。まあ良しとして寝て、翌朝には部屋に閉じ込められてしまった。オートロックされる扉には 二重のロックがあって、外に出る際には その二つを手動で解除しなくてはいけない事を探り当てるまで 約 5分間。何の事前説明も「利用案内書」も無い中でもがき続けた。ただ、それ以上に失望させられたのはフロント担当者の対応だ。
   
声を荒げて文句を言う趣味は無く礼儀をわきまえつつ、「 クレームです 」「 対応できる担当者の方と話をしたいのですが 」と確認した後、宿泊で受けた不都合な事を一つひとつ説明を重ねたが担当者の受け答えには「 ご迷惑をお掛けしました 」のひと言も無く、その事を問い質せば 録音をすると言ってスマートフォンを取り出すしまつ。
埒が明かないので、暫くして出社された昨夜の フロント対応の方に話してみれば、対応マニュアルの一文をそのまま引用して 「 今回、ご指摘をいただいた件は真摯に受け留めて改善に努めます 」的な言葉だけで、「 ご迷惑をお掛けしました 」のひと言や、「 申し訳ありませんでした、確認して参ります 」の言葉もない。こちらは、意見や指摘をしたのではなく、迷惑を受けたし、アメニティについては料金相応のサービスを受けられない損害を受けた事を優しく伝えているのにだ。全く、フロント対応の教育や常識は欠けていたものでした。
   
後ほど、浪江町役場で受けた対応と併せて考えれば、決して 浪江町の人々の気質や“ゆとり教育”の悪影響だとは思えず、施設での担当者に対する教育の欠如だと思えたけど、良い体験とは言えないものでした。

    
 
 
 

『 浪江町を歩いて知る 』  Walking in Namie
   
朝、宿泊施設を出た後はひたすら街歩き。
自動車学校だった施設を訪ねれば、コースの跡も無く、全面が太陽光パネルの発電施設に変わり、大きな道路を歩けば、夜間とは打って変わって、大型ダンプやトラックが次から次へと行き交い、一見活気には溢れていた。しかし、車両のナンバーを見れば、北海道や青森、秋田、岩手そして関東地域のナンバーも多く、その多くが白ナンバー車で、タイヤも多くが新品に交換して間もない様な状態。帰還困難区域を解除され、国から税金が投入された数年単位での復興事業の効果は本格的だ。街並みの中で目立つのは解体予定家屋だ。外観から震災で被害を受けた形跡は殆ど無く、中には建築後10年程度と思える家屋まで解体予定になっている。それが不思議に思った点だ。
    
神戸の街も震災後半年も経たない内に工事用の大型ダンプが街中を数多く走り回り、市内の各所で多くの家屋やビルの解体工事も同時に行なわれたから見慣れた光景だった。しかし、問題無く住め総な多くの家屋が家屋に解体予定の札が貼ってある光景には驚かされた。っていたから、浪江町のトラックの多さは見慣れていた光景だし、多くの家屋やビルの解体工事も町の至る所で行なわれて見慣れていた。しかし、解体されるのは震災で被害を受けた建物ばかりだった。実にもったいない話で不思議な光景だった。
   
随分と歩き回った後で、浪江町役場へ行った。「移住を考えているのですが」と対応セクションの紹介を受けて移住に関しての説明を受ける為だ。ただ、アポなしで訪問だったとはいえ、浪江町役場では 移住希望者に対応する正式なセクションは無く、希望者へ配布できる資料も無い事が分かった。それでも、2度目の照会で対応して下さった 企画調整係の志賀さんは誠心誠意の対応には深く感謝している。実に細やかな対応で宿泊施設でのネガティブな印象は大きくリカバーもされた。
ただ、志賀さんの説明によれば、震災以前の住民の方々の多くは町に戻っておらず、そんな人々を町へ呼び戻す事業が優先されている様子だった。
    
役場を出た後、住宅事情を確認したくて、町に 1軒だけ営業している不動産会社で説明を受け、充分に住める家屋の多くが解体される理由も分かった。多くはお金の事情が絡んでいる様だ。震災後数年に亘って住んできた地域は生活や教育環境が整っている上に風評被害も少ないが、住民票を浪江町に残しておけば支援金など援助が受けられるし、戻って住む事は考えていない家屋の解体は特別な補助金で格安に行なえるから節税対策になるという判断が働いた結果の様だった。
従って、不動産業者での説明も今後数年はゼネコン工事関係者用の需要が続き、賃貸物件は高止まり料金でいて空きは無く、新築アパートも企画段階で直ぐに契約済みになっているとの事だった。
つまり、僕みたいな存在や需要は彼らの眼中には無く、適した物件も当分の間無いと理解した。
そこで、次の候補地・富岡町へと足を伸ばす事に決めた。

 
 
 
 
『 富岡町へと足を伸ばして 』  Walking in Tomioka

JR常磐線に乗って富岡町の駅に降り立ってみれば、そこは浪江町とは異なる風景が広がっていた。
駅前には新築の住居が数多く建てられていて、その殆どが平屋か2階建ての賃貸物件だった。それを見て、何も知らない僕は「富岡町だったら住める所があるかも知れない」と思い少し喜んだが、後になって間違いだったと気付かされる事になる。
   
そんな新築ばかりの住宅群を横目にしながら、東京電力が震災事故資料を展示している廃炉資料館へと向かって歩いた。駅から約 20分ほどの道程だけど、ここでも殆ど人気(ひとけ)が感じられない不思議さに違和感は感じていた。
   
そんな不思議な新しい街並みの中を歩き、ようやく資料館に到着してみれば ・・・
2月下旬から新型コロナウイルス禍の影響を考慮して休館になっていたのです。(素早い!)

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期待していただけに気落ちした。
でも、がっかりばかりしていられない。予定はしていなかったけど、富岡町の役場へ行く事にした。ここから歩いて 20分程、駅から更に遠くなるけど、街並みを見るだけでは分からない事もあるに違いない。
  
当然、アポ無しの訪問だったにも関わらず、移住専門のセクションは無かったにも関わらず、対応して下さった 植杉さんの懇切丁寧な説明で色々な事が理解できる様になった。
富岡町でも浪江町と同様に、元々の住民だった約1万6千人の方々の殆どは町外に住んでおられて、ただ給付金の関係から住民票上では富岡町民との事。当然、役場ではそういう方々の為の業務を行ないつつ、一人でも多くの方が町に戻ってこられる施策を進めていらっしゃる様だ。

  
そんな植杉さんの指摘で気付かされた僕の無知・不覚は新築賃貸住宅街の事だ。
  
 「駅前地区は津波で家が無くなったのですよ」
  
そうだった! そう言われれば、TVの報道でも観た事がある風景だった筈だ。それで新築ばかりだったのだ。でも、あれだけ多くあれば、一軒ぐらいは空きがあるのでは? と尋ねてみた。
  
 「工事関係の方々の需要で空き物件は無く、企画段階で満杯になっていますよ」
   
2011年の震災以降、東京電力原子力発電所の事故の関係で長年に亘り帰還困難区域に指定され、最近になって徐々に規制が解除されたとは言っても、住居は流されて簡単に戻れる筈も無く、復興工事が当分の間続いて工事関係者の人の住居需要に応えて、賃貸物件オーナーになった方が色々な面でメリットが大きいと考えて当然だ。
そういう訳で、浪江町より賃貸物件が多く見える富岡町でも空きの賃貸物件は無く、貸し手市場なので家賃も高止まり状態だから、奇跡的に古民家などの物件に縁があったとしても安くない事は覚悟すべき地域であり時代だと理解できた。





『 考察 』  Consideration
   
東北沖地震とそれに伴う原子力発電所事故の関係で、特に福島県の浜通りの避難を長年強制された地域には、原子力発電所の廃炉が完全に完了するまでの数十年間、色々な意味で社会的な“歪”に晒され続けると考えて、僕がその地域へ移住する事によって、その地域に住む人々の為に何かしらの良い影響を少しでも残せられれば、と心に想い続けての旅でしたが、現地に行ってみなければ分からない事ばかりの発見の旅でした。
   
移住する際に一番大切に考える事は、その地域に住む人々とどんな関係を築けるかという事です。
お互いに何かしらの良い刺激を与え合える様な関係を築く事が新たな刺激となり、僕自身の成長に繋がる事を切望するから移住を考えているのですが、その肝心な現地に住む人が実際には居ないという事であれば達成は少し困難になります。
   
志賀さんや植杉さんのお蔭で、移住検討の為の現地までの交通費などは特別な補助制度で公的に支援が受けられ、住居購入の際にも特別な補助が受けられる事も分かったものの、お金勘定の為に移住は考えていないので、それらの補助にもさほどの魅力は感じられない。
決して、福島の浜通り地区への移住は断念していないし、当初からの想いも変わらないけど、僕自身を活かす為の企画は改めて考え直す必要は強く感じている。やはり、行ってみないと分からない事は沢山あるから、行ってみて良かったと断定できる。
次は ニュージーランド検討。一日も早く渡航制限が解除される日を待っている。

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神戸までの帰路、東京駅で新幹線に乗り継いで驚いた。
平日、新大阪駅までの終電間際の列車だと言っても、仕事で何度も乗った列車でこんなに空いている光景は観た事は無い。
   
この時期、国と都の行政トップは 「オリンピックは完全な形で開催します」と公言し続けていたが、ダイヤモンド プリンセスでの感染拡大を抑えられず、国内各地で感染者や死亡者の報告がされる様になって一月ほど、多くの人々や企業は既に遠出や出張などを大幅に控えている事が一目瞭然だった。 4月以降、日本が巻き込まれる自粛規制とそれによって多くの人々が生活に支障を受ける事態がやって来るとは、この時、そこまでは想像できなかった。
   
1月の段階で、日本で感染拡大が発生した場合の感染者数の想定を行なっていなかった事が最大の元凶で、想定していなかったので医療用資機材の不足も想定出来ず、病床確保の想定や PCR検査体制の確保まで事前に手配を行なわず、コトが起きてから“泥縄”で後になってから考えるから全てに手遅れ状態が続き、多くの国民が健康や経済的な損害を被り続ける構図。正に 東北沖地震と原子力発電所事故により甚大な被害を国民に与えた構図と変わりありません。
  
事前に想定せず、事前に段階別の指示や規制も準備せず、国会審議の場を含めてそれに誰も責任を取らないという構図、いつになったら、どうやったら修正されるのでしょうか。
 
 

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新型コロナウイルス 都道府県別・患者数、人口あたり割合順位、死亡率等 一覧 (6月21日 現在)

   
メディアでは連日の様に東京都の新規感染者数を報道し続けていますが、日本の殆どの都道府県では新規感染者を出していない上に治療中の方が 0(無し)の都道府県も増えています。
 
そういう意味で、東京都は日本の感染中心地と言えるでしょうし、仮に “第2波” が発生した場合には全国一律の規制ではなく、抑制する必要のある都道府県毎の対処が求められるのは間違いないでしょう。

 
20200621_by_prefecture
 

『 退院率 と 患者数 』

現状の段階で最も注目すべき事は、新規感染者の人数ではなく治療中の人が一人でも減り、より多くの方が回復して退院できる事です。
前回(6/9)の退院率は 88.79 % で、今回(6/21)には 90.45% までアップして、最大の退院率(致死率を差し引いて)94% に一日でも早く近づく事を願うばかりです。
  
さて、その治療中の方々の人数ですが、東京都を中心に連日新たに感染した方が報告されているにも関わらず、前回(6/9)よりも 250名程減って 710名になり、その内の重症の方も 30名以上減るなど良い方向へと着実に進んでいます。
 
次回の報告時には、治療中の方が 600名台、内 重症の方が40名以下に、そして退院率を 92% 台の結果を報告したいものです。

 

出典 : 厚生労働省
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2020年6月16日 (火)

新型コロナウイルス 治療中患者数、感染数上位108カ国別・人口あたり割合順位等 一覧 (6月15日 23:33現在)

   
各国の感染者数を 人口1億人あたりの人数にして比較した資料で、致死率、退院率も比較できます。
なお、スウェーデンは感染者数以外入手できず、過去(5月)のデータを暫定的に使用している為に正確ではありません。
 
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Infectedlistb20200615_2
Infectedlistb20200615_3

出典 : Johns Hopkins CSSE 


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タイヤ交換 “妖怪ガレージ” 持ち込み企画、 「感想文」です


6月7日にタイヤ交換で “妖怪ガレージ” 持ち込み企画に参加された方から「感想文」が届きました。

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タイヤ交換はオートバイ整備作業の中で 多く経験する整備作業の一つですが、新しいタイヤに組み替えるだけの作業と思っているとオートバイの寿命を縮め、動きを悪くして安全性も損なうなど、大切な整備作業です。

タイヤ組換え以外、オートバイをより良くする為の整備作業を行なった方の感想の感想と 別掲載のリポートを是非ご覧ください。

 

「 感想文 」
http://gra-npo.org/publicity/impress/2020/20200607_imp.html

 

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< 以下、一部転載 >

インプレッション

タイヤ交換
・タイヤの直径が増えた。減っていたタイヤの分フロントが低くなっていたのだと実感。
 走っているときにあった違和感がなくなった。
・タイヤの形状の急激な変化により、曲がるときのコントロールに戸惑う。
 (当日の帰りに感じたこと)

 

ハブダンパー交換
・アクセルオンオフ時のぎくしゃく感が緩和された。(昨日の病院の行きかえりに気づく)

 

ブレーキキャリパー清掃
・特段の変化感じられず
 日曜の帰り道と昨日病院の行きかえりで感じた範囲。

( 後日談 : 少し回復したようでブレーキのタッチの変化に気が付けました。レバーに触って、力と入れたとたんブレーキが効き始めていることがわかる。 特にフロント。 リアは、やっぱりあんまりわからない感じです。 )

 


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2020年6月15日 (月)

予約申し込みの受付期間について


既にご存知の方も多いと思いますが、GRA が開催するイベントには 予約申し込みでの受け付けを 6月から始めています。

申込み受付期間について問い合わせがありましたので、その回答をここでもお知らせします。



【 質問 】


●「 申込期間では ~ 6/8 と 終了日しか書いてなく開始の日がありませんが ・・・」


●「 7月12日のイベントの申し込み期間が ~6/8 となっているが間違いでは? 」




【 回答 】


〇 予約申込み期間の始まりは特に決めていませんので、早目の申し込みも
  歓迎しています


〇 7月12日開催の『 クリニック・イベント 』の申込み期限は 7月5日とすべ
  きでしたが、誤って記載していました。 7月5日まで 申込みを歓迎しています。
  また、指摘のお蔭で Webサイトを修正する事が出来ました。ありがとうござい
  ました。



 
  *********************



『 開催イベント情報 』


http://gra-npo.org/schedule/schedule/kinjitu/kinjitu.html


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新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数、日別・推移一覧表 (6月13日現在)

  
世界183の国の感染被害状況が、合計感染者数ではなく、実際の医療現場や国民の困難さが見える人口対比で表にしています。
  
感染拡大の中心地、最も深刻な地域はやはり中東で、人口の少ない カタールやクウェート、バーレーン、オマーンです。そして、中東の大国・サウジアラビアにも拡大の兆しが現れています。
次に懸念される地域は 中南米です。以前から拡大が顕著だったペルーにチリが続き、南米の大国・ブラジルに拡大が移ってきています。
支援が必要な国、感染拡大が起きている地域の確認などに活用下さい。

出典 : OCHA


         *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

 

【 表A 】

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先ずは米国から。この一か月以上新規感染者数の拡大は抑えられ、ある意味では安定していると言えますが、NY州など精力的に抑制に力を入れて大きな効果を挙げた州がある一方で感染拡大を起こしている地域も多い事を示しています。特に、西部・カリフォルニア州、中でも ロサンゼルス郡では人口1億人あたりの新規感染者数が 2万人前後を記録して、医療従事者の累計感染者数は 12000人を超えているなど更なる感染拡大や亡くなる方が増える懸念があります。
  
次に注目すべきは南米で、特にペルーでは 2ヶ月以上前から感染拡大が起きていたのに国際社会からは注目を浴びず、現在の医療現場の状況を考えれば人々の不安は大きいと推測されます。ペルーに続いて感染拡大しているのがチリ(表B)で、それに続いて、最近感染拡大を始めているのがブラジルです。特にファベーラと呼ばれる貧困者の多い地区を中心に拡大していると報道されていますが、彼らがブラジルへ周辺国から移住してきたルーツを考慮した報道も無く、ブラジルだけを感染抑制したとしても抑制しきれない土壌がある事を認識する必要があるでしょう。
   
EU各国は、ひと月前と較べると概ね抑制されているのは間違いありませんが、経済の立て直しと国民の人権抑制への不満の解消の為、外出規制など各種規制の緩和や国境開放へと動き始めざるを得ず、その結果として新規感染者数に上昇の傾向がはっきりと表れており、このバランスをEU各国首脳と各国の国民がどう調和させていくのかが パンデミック後のEU結束強化の試金石になるでしょう。また、スウェーデンは同国ならでは意欲的な取り組みが功を奏していましたが、周辺国が国境開放へと動き、人々の往来が増えている現状でどう対処するかが試されている時期に入っています。全世界の見本の一つを残せる事を期待しています。
   
中国、ロシアですが、新規感染者の人数には大きな違いはありますが、両国共によく抑制・管理された数字が並んでいる事は注視・注目すべき事柄でしょう。

 

 
 

【 表B 】

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全く、中東の摩訶不思議としか言えません。 2ヶ月以上前から カタールを始めとする人口の少ない国々で感染拡大が発生して、特にカタールでは医療崩壊がとっくに起きて感染した人々の窮状が推測される状況であるにも関わらず 致死率は 0.07% で、日本の 5.4%と較べるまでもなく異常に低く、特別な薬や処置によって国民の不安も無く国際的な話題にもなっていないと捉えるべきでしょうか? このウイルス禍に対する医療と政治の両面での対処の仕方が大きく違うとしか思えません。 同様に、中東の大国・サウジアラビアでも感染拡大が起きているのは確実で、これが米国の状況だと大きな話題になる数字ですが、同国での致死率が 0.66% 程度の為か、周辺国と同様に国際的には話題になりません。
  
中南米へと話題を視点を移します。 先ずはチリですが、ブラジル以上に異常な感染拡大が起きている事は確実で医療現場が混乱をきたしている可能性は充分に高く、国際社会からの注目や支援が期待できるブラジルへと人々が移動していたとしても不思議はありません。
  
また、パナマとボリビアでは明らかに感染拡大が発生しています。特にパマナの状況は深刻で、パンデミックの影響で国際物流が減少する中、それに大きく依存している同国の経済状況を考えると尚更に人々の不安が見えてきます。 またエクアドルは一時の苦境と混乱を抜けつつありますが、日々の状況報告が途絶える日があるなど安定していません。 他の メキシコ、コロンビア、キューバ(表D)、ベネズエラ(表D)などは政治体制や広報姿勢が異なる事情も考慮して見る必要がありそうです。
  
東欧の最後の独裁国家と呼ばれる ベラルーシは 4月中旬に一気の感染爆発を起こし、その後も 人口対比で米国並みの高い新規感染者数を記録し続けていますが、米国とは医療水準や体制も大きく異なる事は推測でき、他国からの支援や干渉も排除しているとすれば不安が募ります。数字だけを見れば、ロシア的対処をしている?とさえ見えます。


 

【 表C 】

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この表の中で心を痛める国は アルメニアです。表Bで触れた ベラルーシ同様に東欧の小国ですが、独自の言語と独自の宗教が特徴の国で、周辺国のトルコやイラン、ロシアからの支援は期待薄の中、一時のイタリアやスペイン以上に過酷な状況の真っただ中へと進んでいるのに報道は無く、全く! 何か手段があれば教えてください。
そしてアルメニアの隣国・アゼルバイジャンの状況にも注目すべきでしょう。同国にはアルメニア人(人種)が多く住む地域もあるなど、アルメニアとの関係も深い事から徐々に感染が広がっているとも推測されます。ただ、イランとの宗教的距離が近い同国であれば、アルメニアとは異なり一定の支援は期待できると思われます。
  
それ以外の国々へ視点を移すと、ポルトガルは隣国・スペインの様な過酷な感染被害は免れたのですが、残念な事に 日々の新規感染者数を充分に抑制する迄には至らず、抑制がある程度成功している スペインなどのEU諸国との国境開放して観光・バカンスシーズンを迎えようとしているならば、EU他国に限らず誰でも心配の種となるでしょう。
  
アフリカに目を移せば、感染拡大の速度が上がってきた南アフリカを注目すべきでしょう。ただ、国家体制や医療体制は他アフリカ諸国の水準よりも高い事が推定される同国の事、英国を始めとする国際社会からの支援を得ながら回復する事を期待します。 一方、ガボンやギニア・ビザウ などの不安定な報告体制を見ると、そちらの方が心配になるのは間違っているでしょうか。

 

 

 

【 表D 】

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最初に良い兆候の国から。 インド洋上の島国・小国のモルディブは感染収束への対処方法を習得した様子です。4月30日の感染爆発以来、感染症特有の一定の周期毎に増減の波を描いていた新規感染者数ですが、6月に入ってから波を小さくする事に成功しています。どうか、このまま収束へと向かっていく事を願うばかりです。
  
一方、パキスタンとバングラデシュでの様子は異なります。インド(表A)が 全土完全封鎖で失業者が多数発生などと国際的に大きな話題になりつつ人口対比では感染率を低く抑えているのと対照的に、両国共に明らかに感染拡大への一途を歩んでいます。両国を合わせて約 4億人の人々の存在を考えると、報道機会の多いインド以上に私達は現状を知るべきだと思いますし、報道メディアにも国際的な責任があると思います。
  
また、一月前には 一時のスペインやイタリア並みの感染状況に陥っていたシンガポールですが、徐々に抑制対処が進んでいます。が、それでも米国並みでEU諸国よりずっと深刻な状況です。
最後に、タイ、台湾、ニュージーランド、そして オーストラリア では感染抑制にほぼ成功して、特に ニュージーランドでは全ての規制が解除されて スーパーラグビーをスタジアムで観客動員して行なうなど復旧への最終段階に進んでいます。 そして、これら 4カ国とは、限定的になりますが、国際航空便を通じて人の往来再開へ向かっており、少しの心配と共に期待しています。

 

 

 

【 表E 】

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この表の中で、私達日本人が関心が高い国がジブチでしょう。 ペルシャ湾などでの船舶襲撃事件などへの対処を含めて、自衛隊が駐屯基地を置いているのが アフリカ大陸北東部の国・ジブチだからです。 今回のパンデミックの影響を受けて、定期的な機材や隊員の方々の交替が遅れていたものの、現地入りした後は 2週間の隔離措置を行なう事で無事に交替対応へと進めたとの報道があったばかりです。日本の関係者の方々にとってみれば、同国の感染状況こそが問題だったものの、一時の一気の感染爆発も収まりを見せて徐々に安定へと向かっています。それでも、日本より遥かに感染度が高い同国の現状ですから、充分な対処で臨んでください。
 
 
一方、確実に感染拡大の兆候を見せているのが カーボベルテです。アフリカ中西部から500㎞以上離れた大西洋上の島国ですが、元々はポルトガルに植民地支配を受けたものの、現在では多くの国民が移住した米国との関係が深い様で、同国の人口以上に多くのカーボベルテ人がコミュニティを形成するなどして生活している様です。島国故に一度入って来たウイルスへの対応にも独特な手法があるでしょうが、是非、感染拡大を抑えられる事を願っています。
  
また、6月2日に一気の感染爆発状態に陥った アンドラは、アフリカで感染拡大が懸念されている アフリカ中西部・サハラ以南の地域の小国です。6月2日、それまで新規感染者を 3名以下で抑え続けていたのですが、一気に 79名を記録した事によって 人口1億人あたりで10万人を超える数値になっています。日本に置き換えるならば、日本全体で 1日に 12万人の感染者が報告されたに等しく、例え 人口 8万人以下の小国と言っても人々の心配は深刻だと理解できます。



【 表F 】

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【 表G 】

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【 表H 】

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出典 : OCHA
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カリフォルニア州での新型コロナウイルス感染状況

  
米国西部・カリフォルニア州での感染拡大が止まりません。
  
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白人警察官による黒人殺害への抗議活動以前から拡大を続けおり、それに対応するウイルス検査数も 1日あたり 6万人を超えるまでに至っています。
  
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また、現場で感染対応にあたっている医療従事者の感染も累計 12000名を超えており、感染の拡大と共にに今後が懸念される状態です。
    
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出典 : Los Angeles Times
#COVID-19

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2020年6月14日 (日)

タイヤ交換 “妖怪ガレージ” ・持ち込み企画、リポートです


6月7日に オーナーさんの要望で行ないました、“ 妖怪ガレージ ” 持ち込みでのタイヤ交換では、改めて色々と色々な教訓を呼び起こしてくれる良い機会になりました。

もちろん、当日のタイヤ交換作業自体は問題無く終了したのですが、一般に行なわれているタイヤ交換作業の多くで オートバイの損耗や破損を引き起こす作業が普通に行なわれている事を振り返る機会になったのです。

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そんな貴重なきっかけの日になりましたので、改めて、【 タイヤ交換の常識 の 非常識 】(仮題)というタイトルのコラムを作成して、多くのライダーと業界関係の方へ問いかけていきたいと強く考えています。

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さておき、そういう経緯も頭に入れながら リポートを読んでもらえると助かります。
特に、問題と考える事柄については 【チェックポイント】という見出しをつけて報告を入れていますので、皆さんからの意見や指摘を戴いて、コラム【 タイヤ交換の常識 の 非常識 】(仮題)の作成に役立てたいと考えています。


では、ご覧下さい。

http://gra-npo.org/publicity/report/2020/20200607_rep.html


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<追伸> ・・ オーナーさんからの「感想文」は届いていますので、近日中に追加掲載の予定です。


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2020年6月13日 (土)

フロントフォーク分解整備・妖怪ガレージ、持ち込み企画、開催決定

    
先日(6/7)、妖怪ガレージ・持ち込み企画で 前後タイヤ交換を行なった方の追加での持ち込み企画です。

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最初の要望書では、『 前後タイヤ交換 』の他、『 フロントフォークのオーバーホール 』、『(ステム周りの)ケーブル類の整理整頓 』が要望メニューに入っていて、午後からの半日で終えるのは最初から無理が見えていたのですが、やっぱりと言うか全てを終える事は出来ませんでした。

そこで、残っている タイヤ交換以外の作業と、ステムベアリング周りの整備をオプションに入れたメニューで 妖怪ガレージで作業を行なう事が決まりました。
   

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日程は、6月17日 13時 ~ で、見学希望の方は ご連絡ください。
http://gra-npo.org/schedule/schedule/kinjitu/kinjitu.html

   
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大阪府の新型コロナウイルス、追跡システムの一例です


大阪府は不特定多数の人が出入りする 飲食店や事業所、そしてイベント開催において、感染者と濃厚接触した人への通知システムを運用しています。

GRAも 大阪府府内の会場を利用する関係から、イベント主催者として登録を行ない、別紙の通り、6月14日開催 『 クリニック・イベント 』用 の QR コード を発行を受けました。

20200614_qr_code                       ( ※ QRコードは、他で利用できないように加工してあります )

後は、会場に このQRコードを設置して、来場者に スマホで読み込んでもらい、メールアドレスだけを登録してもらう事になります。

 

でも、僕みたいに スマホ持っていない人は、きっと、蚊帳の外ですね。


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2020年6月11日 (木)

新型コロナウイルス 都道府県別・患者数、人口あたり割合順位、死亡率等 一覧 (6月9日 現在)

   
国内での感染状況は、一定の地域での感染確認が続いている事が目立っていますが、一か月以上も新規感染者が出ていない都道府県の方が圧倒的に多い状態が続いています。
その結果、残念ながら毎日の様に感染者の報告は続き、残念ながらニュージーランドの様に感染者が一月以上確認されない状態は遠い現状です。
  
ただ、最も警戒していた “第2波” の発生は確認されておらず、今後は 新規感染の発生状況に合わせて各都道府県別に独自の対応が求められ、全国一律で警戒宣言を出す状況でなくなっている事は明らかです。

 

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『 退院率 と 患者数 』

前回、6月2日付けでの退院率は 86.92%で、一週間後の今回では 88.79 % と2ポイント近く上昇しています。
前回よりも 治療中の患者さんの人数が 300名以上減っていますので、本来であれば 90%以上の退院率を望みたい所ですが、今も 964名の方が病床で、その内、重症の方が約 1割を占め、ご本人とご家族の心境を考えれば、先ずは 日々少しずつでも回復される事を願うばかりです。
  
次回、この報告の際には、ICU 治療室から通常病床へ移り、少しでも多くの方が回復され、600名程度まで減っている事を願っています。
なお、5.4 % の致死率をさせず、最大の退院(回復者)率 94% 台の記録を待ちましょう。

 
 
 

『 地方行政の出番 』

表を確認して見えてくる事は、各都道府県毎に状況が異なり、全国一様な対処を進める事には大きな無理や矛盾が伴う事が分かります。
   
今回のウイルス禍の場合、感染症の特徴が最も表れている点が 人口密集地や密集環境で感染が広がっているという事です。その為、多くの感染者が報告された都道府県であっても、人口が密集していない地域では全く感染者の発生が無いという例はとても多いのが実情ですが、そんな無感染地域さえも全国一律に緊急事態宣言で 外出自粛が促され、営業自粛で経済的な損失を被っているのが今日迄の日本の現状です。
 
その上、全国一律で “新しい生活様式” を促し、外出時のマスク着用から密集防止を呼び掛ける事に大きな矛盾が発生する事になります。東京の新宿の路上を歩く時にはマスクが有効でしょうが、広い畑で一人仕事をする毎日を過ごす人までマスクは必要ありませんし、都会と郊外の農村部とでは同じ「密集」という言葉でも状況は全く違います。
   
そういう状況からも、全国一理で均質な対応を推薦するのではなく、各都道府県がその中の地域別にきめ細かく適切な対策や指導を行なう事が、このウイルス禍の根絶には必要である事がはっきりしています。

  


『 中央政府の役割 』
   
政府は様々な責任とリスクを専門家の人々の意見を参考に政策を立てている事は理解していますが、もはや中央から一律に同一政策、同一指導を行なう事には無理があるという事を自覚してもらう必要があります。それは、丁度 米国が 大統領の政策指導とは別に各州が自身の州の状況に合わせた政策を立てて進めているのと同じやり方です。
   
中央政府が行なうべき事は、将来的なリスクを想定して事前に対策を進めておく事です。
例えば、今年 1月には中国で 人口 1100万人の大都市を緊急封鎖する程のウイルス感染が発生したにも関わらず、日本に感染が伝わった場合に必要となる病床や医療資機材など医療体制の確認や確保を行なわず、海外からの渡航者を受け入れ続け、充分な検査体制の確保さえ出来ていない状況を指摘されながら 3月半ばまで 2020年のオリンピック開催に拘り続けたのは大きな誤りでした。
中央政府にはそれと同様な過ちを繰り返して欲しくないし、その過ちのリスクを多少でも避ける為に、各都道府県別に予算と権限を配分して独自の対策を行なう方向へと向かう分岐点が今だと思います。

 
出典 : 厚生労働省
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2020年6月10日 (水)

新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数、日別・推移一覧表 (6月8日現在)

   
世界183の国と地域の感染被害状況を人口対比で見る表で、実際の医療現場や国民の人々の恐怖などのレベルを推測できます。
 
支援が必要な国、感染拡大が起きている地域の確認などに利用できます。


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出典 : OCHA
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新型コロナウイルス 国別・日別 新規感染者数 推移表 (6月8日現在)

   
世界 183 の国や地域で、最近の 日別・新規感染者数の表です。
   
ブラジルと南アフリカ、パキスタン、バングラデシュなど 人口の多い国の増加が目立ち、インドは抑制され、ロシアは毎日整っています。
  

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出典 : OCHA
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2020年6月 9日 (火)

主要国の新型コロナウイルス禍、3月以降状況一覧表 (6月3日 現在)

   
新型コロナウイルス禍によって、その国の医療現場が陥っている状況やその国に住む人々の恐怖レベルを理解するには人口あたりの感染割合で見なくては判りません。
        
メディアで話題に出る国と殆ど注目もされていない国々の 3月以降の感染状況をまとめていますので、厳しい外出規制や営業禁止命令を出した多くの国々の状況と殆ど規制をしなかった国との比較用としても活用してください。
          
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2020年6月 6日 (土)

タイヤ交換 “妖怪ガレージ”・持ち込み企画、開催決定です

     
少しずつ評判が広まりつつある “ 妖怪ガレージ ”・持ち込み企画で、新しく タイヤ交換を希望される方から要望が届きましたので、急な開催になりますが、6月7日 13:00 から 妖怪ガレージ で開催する事になりました。

前回の MT-09・“ 妖怪ガレージ ” 持ち込み企画 の時には 撮影を失念していましたが、今回は 忘れる事なく 報告しますので、是非、ご期待ください。


【 開催イベント情報 】 http://gra-npo.org/schedule/schedule/kinjitu/kinjitu.html

 
      *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *


以下、その方からの 「 要望 」 と 「 返答 」 です。


[ 要望 ]


こばやしさん


いつも活動おつかれさまです

最近活発に持ち込み企画をされているようなので

わたしも5年ぶりくらいにまたお願いできればと思いお便りしました

 

希望は、前回から日光浴を欠かすことなく過ごしているひび割れが顕著なタイヤ交換と

チェーン調整などタイヤ回りのメンテナンスの再指導をお願いできればと思っています。

 

体力の関係上 実作業時間4時間ほどでお願いしたいのですが

希望順位リストは次の通りです


1.前タイヤの交換

2.後ろタイヤの交換

3.前フォークオーバーホール

4.ケーブル類の整理整頓


何もかもが5年ほど前のままで

つい先日ブレーキフルードとエンジンオイルを交換したくらいです

あ、シートが破れてきたのでシールで補修はしてます。

なかなか、個性的な感じですよ。

 

希望開始日時    R2.6.7 13:00~

 
                                                           M さん (仮称)

 

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[ 返答 ]

 

こんにちは Mさん ひさしぶりですね。

  
では、妖怪ガレージ・持ち込み企画 で タイヤ交換を行なう要望は開催しましょう。
要望の通り、6月7日(日) 13:00 ~ で 開催しますので、道中 気をつけてお越しください。
  
既に ご存知の通り、妖怪ガレージ では オーナーさんが主体となって作業を行ない、私はサポート役 そして 指導役、撮影担当となりますので、よろしくご了承ください。
  
そして、作業の内容ですが、タイヤ交換 と ホイール取り外しに関係する 様々な整備は充分に 半日で対応は可能ですが、要望された作業を 正確に説明も行ないながらサポートに回わるとすれば 幾つか 作業項目を減らす必要があると思います。
   
詳しくは 作業当日に相談を行ないますが、フロントフォークのオーバーホール の項はオイルシール、ダストシール、メタル、そして フォークオイル の部品交換となると、作業の後の 1G' 時車高の確認、残ストローク車高の確認と調整 まで行なう必要もあり、少し時間的に困難が予想されます。
   
仮に、タイヤ交換、フロントフォーク 整備、そして ブレーキキャリパー整備、前後タイヤ整列確認を 行なうとすれば、チェーン の清掃と給脂 や ケーブル・ハーネスの 取り回し変更など軽整備は 省く必要がある様に思いますので、ご検討ください。

  

では、体力を蓄えて、ご来場ください。

  

                   妖怪ガレージ・持ち込み企画担当 小林


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緊急事態解除後の会場借受手続き


緊急事態宣言が 5月21日に解除されてから、飲食店や宿泊業の方々が人と人との間隔(ソーシャルディスタンス)の確保や接触感染の防疫に努力されているのと同様に、イベント用会場を借りるにあたっても同様な対処が求められる様になった、との事は先日も伝えた通りです。

先日は、大阪府のスマートフォンを利用して濃厚接触者の連絡先を確保システムを知らせましたので、今日は 会場の管理責任者に提出する書面を紹介します。 恐らく、全国的には同様な対処が求められているとは思いますが、これから何かしらのイベント企画を考えていらっしゃる人の参考になれば幸いです。


先ずは、従来から提出していた書面です。

【 許可申請書 】 ・・ 利用許可を求める書面で、従来と変わらず 同じ内容です


Photo_20200606142001



【 誓約書 】 ・・ 書式は GRA が従来から使用している様式で提出しています


20200614



以下は、今回から新たに提出を求められた書面です


【 企画書 】 ・・ 従来より、協賛会社さんや会場管理会社宛には提出していた書面


Photo_20200606142002



次は、感染対策を兼ねて、会場管理会社から新たに提出を求められた書面


【 位置図 】 ・ ・ 具体的に どの場所を利用したかを記録として残す為の書面


2020061



そして、感染対策に関する確認用書面が 3種類です


【 共通・チェックリスト 】


20200



【 個別・チェックリスト 】


20200_20200606142101



【 緊急連絡体制図 】
・・ 緊急時の連絡先を図示、管理会社から大阪府所轄部署、主催者側の 担当者を
予備を含めて 3名の氏名と連絡先を記入した書面を提出しています。個人情報が
記載されているため、掲載は割愛させてもらいます。



以上の書面は、既に メール添付で送付して、6月14日の開催は 基本的は許可を得ていますが、今後当面の間、開催の旅に事前提出が必要になります。

イベントの企画開催を考えていて、不明な点があれば、私共が知っている限りの事は伝えますので、どうぞ、気軽に質問をしてください。










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新型コロナウイルス 国別・日別 新規感染者数 推移表 (6月3日現在)

  
世界の 主な感染国 91か国の 最近の 日別・新規感染者数を表にしています。
先ず最初に、最も注視すべき数値は国毎の感染した方の人数ではありません。全世界で日々報告されている新規感染者の方々の合計人数です。そして、5月30日と6月3日に過去最多となる13万人を超える数値が記録されており、全世界の人々の事を考えれば、未だに収束へと向かっていない現実を噛みしめ理解して考えていかなくてはなりません。
   
これだけの方々が新たに感染して増えている事からは、米国の感染者数が世界一だという事実や脅威を何度繰り返したとしても解決せず、今までの指摘した通り、中東や南米、そして西アフリカ地域、そして東欧地域などの状況を注視し続けていく必要があります。
つまり、ある特定の国の感染者数や死亡者数だけを取り上げる報道は無意味だと自覚し、国境や言語、文化や習慣に関係無く感染が広がっていく世界共通の課題として私達も考える必要があります。

 
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ただ、国という行政区分毎に数値が報告される為、人口の少ない国は見逃され、大きな国だけ注目するメディアの習性に惑わされない為にも、単位人口あたりの感染者数を確認する必要があります。
後日、人口あたりの感染者数を 国別・日別にまとめた表を報告しますので、是非、期待してお待ちください。
  
なお、今回の表の中でトピックの一つになりそうなのがスウェーデンです。
6月3日に 2000人を超える方の新規感染が報告されており、数値自体はフランスやイギリス、イランやロシアなどと較べて驚く人は少ないかも知れませんが、これは明らかに大規模なクラスターが発生しています。
こう書くと、最近実感する機会の多い “反スウェーデン派” の人が溜飲を下げるのかも知れませんが、それによって自身や家族の健康被害に受ける方を除いて、感染の被害を受けている人々の心情に心寄せずに批判だけを繰り返す行為は明らかに人道的とは言えないでしょう。
  
このスウェーデンの事だけではありません。世界各地では、スウェーデン以上に質素な医療水準と環境と推測される地域や国で日々新たな感染者の方々が報告されています。
どうか、数値だけを見て話題にするだけに留まらず、感染した方とその家族や友人の方々の心情に目を向け、心を寄せる人が一人でも増える事を、この世界的な機会だからこそ更に願わずにはいられません。
 
 
出典 : OCHA
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2020年6月 5日 (金)

ウイルス渦中でのイベント運営

   
新型コロナウイルスの影響により、一時営業自粛となっていた飲食店や映画館、ホテルや旅館などが再開となっています。
ただ、従来通りの営業は出来ず、客席の間隔や消毒など行政や業界指導からの指導への対応が大変な様子が報道されて知っていましたが、まさか、GRAのイベント開催でも同様な対応が求められる事とは思っていませんでした。
      
6月14日(日)に『クリニック・イベント』を開催予定している会場は大阪府管理物件である為、人と人との間隔や器具などを通じての接触感染の可能性などを確認する為の書類を事前提出を、本日、求めるメールが届きました。
その結果、従来ならば「許可申請書」と「誓約書」の 2種類だったところ、合計 6種類の書類を作成して事前提出を求められ、当分の間はこの方式での申請が続きそうです。
  
また、それとは別に 大阪府独自の スマートフォン を利用した感染者と濃厚接触者の管理するシステム導入が求められました。
簡単に言えば、事業主(イベント主催者)は事前に大阪府にオンラインで登録を行ない、そのアカウントを使って 開催イベント毎に登録を行なうと QRコード(2次元コード)が支給されるので、イベント会場で参加者にその QRコードを使ってメールアドレスの登録が求められるシステムです。
それによって、万が一、新規感染者が発生した場合、その人が QRコードで登録した 飲食店やイベントで接触した可能性のある人へメールで連絡が入り、必要に応じて検査を受けるように案内がされるのです。
    
報道を観ながら他人事の様に感じていたのですが、実際に たった一日のイベント開催でも求められる世の中になってしまったと、改めてウイルス禍の影響の大きさを感じています。
 
 
以下、大阪府からの案内を抜粋して資料3枚を 掲載しますので、何らかの参考になれば幸いです。

Osaka_covid_19manual_2

Osaka_covid_19manual_4
Osaka_covid_19manual_5

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新型コロナウイルス 治療中患者数、感染数上位102カ国別・人口あたり割合順位等 一覧 B(6月5日 00:33現在)

   
新型コロナウイルスによる世界各国の被害状況を、日本や各国のメディアが報道する情報だけを鵜呑みにしているとウイルス禍の本当の姿は見えません。
何故なら、メディアは感染者数や死者数といった簡単に視聴者の関心を惹き易い情報だけを前面に出す上に、各国の政治的圧力や宗教上の思惑などから正しく報道されないからです。
    
6月4日現在での、感染者数で上位102カ国での治療中の患者の方の人数や、退院率、致死率、そして人口あたりの死亡者割合を表にしています。(スウェーデンの退院者数が今回は不明な為に前回データを利用しています)
こうして見れば、頻繁に報道される国々が決して最もウイルス禍による被害を受けている国でない事がはっきりします。
 
先ずは 上位51か国から
 
Infectedlistb20200604_1
   
続いて、下位51か国の表です
 
Infectedlistb20200604_2
   

現在、最も注目すべき地域は 中東と南アメリカ諸国で、特にカタールやチリ、バーレーン、ペルー、クウェートなどの国々である事は一目瞭然です。
決して、メディアが簡単に取り上げる ブラジルやイラン、南アフリカ などの各地域での大国ではなく、それぞれの地域で大国の陰に隠れがちな人口の少ない小国こそ深刻な状況を迎えて、医療体制や支援を含めて考えれば、今後も深刻な状況が更に続く事が容易に推測できます。

    

なお、昨日、スウェーデンの死亡者数を取り上げて、対策で不十分な点があったというスウェーデン政策担当者の言葉を各メディアが報道していましたが、これは 明らかに偏向した報道の一例と言えます。
都市封鎖(ロックダウン)や厳しい外出規制、営業規制などを行なわず、国民一人ひとりの高い意識と行動に委ねている結果と云え、報道元(スペイン TVE 等)の国は国民に厳しい行動規制命令・人権抑制を行ない、経済にも深刻なダメージを残している事実から多少でも目を背けさせる効果を期待した結果・報道とも言えそうです。
実際、スペインとの比較をすれば、一方は厳しい人権抑制を課し、一方は個人意思に任せて、結果がさほど変わらない事実は隠せようがありませんし、この事実は他EU諸国の政府担当者を悩ませる要因の一つとなり得ます。

 

 
出典 Johns Hopkins CSSE
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2020年6月 4日 (木)

新型コロナウイルス 都道府県別・患者数、人口あたり割合順位、死亡率等 一覧 (6月2日 現在)

   
国内での感染状況は、一部の地域でのクラスター発生が報道される他、外出自粛が解除された事による次の感染拡大の波を心配する報道ばかりが目立ちますが、とても視野の狭い報道であり考え方の様に見えます。
   
最も大切な事は、現在も病床で治療を続けている方、特に ICU などで生命の危機的な状況に陥っている方々とその方のご家族、そして彼らの治療にあたっている医療従事者の方々の感染被害の心配と尽力への配慮を行なうべきと思います。
どの地域での感染が多いとか、亡くなった方の数が多いとか、汚染された地域から来ないでくれなどの話題ばかりでなく、イタリアとは異なり一地域上空だけ戦闘機編隊ショーを行なわせた政治的演出の話題以前に、日本や世界で苦しんでいる人々へ心を向ける事が次の良い時代を迎える為に欠かせない事だと思います。


         *   *   *   *   *   *   *   *   *   *   *

さて、前回(5/21)の報告から期間が空きましたが、前回報告時に治療中だった方は 2500人程だったのですが、今回(6/2 時点)はそれが約半分の 1268人と少なくなった事は素直に喜びたいものです。
ただし、罹患された方の致死率は 前回時点での 4.90 % から 5.38 % へと上昇しており、治療経験を重ねて練度が高まっている筈の医療現場であり、それなりに医療機器も補填されている筈なのに 致死率 が下がらずに上昇しているという事は、それほどに深刻な病気であるという事と、ICU を始めとして病床で治療中の方とご家族の心配の大きさも偲ばれます。


20200602_by_prefecture
  
また、前回までの退院率 約 80% が今回は 86 % を超える程に増えており、退院率 100% (亡くなった方は無し)の都道府県が 2地域から 6地域まで増えた事も良い報せで、安堵されている関係者の方々も多くいらっしゃる事でしょう。
 
 
最後に、表を見てもらえると判ると思いますが、各都道府県ごとに ウイルス禍による感染被害の状況は異なります。単に 感染した人の多寡ではなく、死亡された人の人数でもなく、人口あたりの患者数や死亡された方の人数などが地域によって大きく異なっている事も見えてきます。
人口の多い地域ではより多くの感染者が発生して亡くなる方も多くなる傾向は当然の事ですが、大切な事は人口あたりの罹患者数などを確認する事で、それによって医療現場の状態からその地域に住んでいる方々の心情まで配慮する事に繋がると考えています。
  
次回報告の際には、次の感染拡大の波も小さく留め、より少ない治療中の方の人数と より高い 退院率になっている事を願うばかりです。

 

出典 : 厚生労働省
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2020年6月 3日 (水)

受診&受講、申込みフォームを作成しました


GRA が開催している イベント や 講義・解説への申し込みフォームを作成しましたので、是非、ご覧下さい。

http://gra-npo.org/schedule/apply/e_form_apply.html

対象となる イベントは、『 クリニック・イベント 』、『 セミナー・イベント 』、『 妖怪ガレージ・持ち込み企画 』、そして オートバイに関する様々な事への疑問や質問要望に解説で応える『 オンライン・クリニック 』です。

申込みフォームを通じての申し込みを受けた後、その内容に応じて受理などの対処を行ないますので、是非、全国各地の方にも利用して欲しいと願っています。
また、不明な点や指摘すべき点がありましたら、気兼ねなくご連絡ください。

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2020年6月 2日 (火)

新型コロナウイルス、国別・人口あたり新規感染者数、日別・推移一覧表(5月29日現在)


最初に、現在、世界中で最も感染が深刻なのに、注目や報道が一番期待し難い国の報告をします。それは、西アフリカで大西洋上、ギニア湾にある島国・サントメ・プリンシペ 民主共和国です。
 

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出典 : Johns Hopkins CSSE

 
人口約 21万の小国で、5月に入ってから、かつてスペインやイタリアでも記録していない人口1億人あたり6万人超えの感染爆発を 2度も記録しています。この新規感染者の規模を日本に例えれば、日本で一日あたりの新規感染と判明した人が 連日 7万人を超えているのに等しく、小国であるが故に、医療現場や医療関連機関に掛かっている負荷の大きさが偲ばれます。実際、人口が少ない国ですから感染者の人数は世界から注目されてはいませんが、日本に例えれば 26万人以上の感染した人が居るのと同じで、これからも医療機関の状況が簡単に予想できます。
この国の窮状を助けられる可能性が高い国として、以前は同国を植民地支配していたポルトガルが挙がりますが、ポルトガル国内の感染率は未だに高く、しかも 1975年と早く独立を果たした国ですから、同国を支援する国の存在が見えてきません。
どうか、人々の恐怖に怯える日々が早く収束する事を祈るばかりです。




【 表A 】

表A の中で注目すべきは 南米の諸国で、報道で目にする機会の多い ブラジル 以上に ペルーの現状が心配です。

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4月末から感染拡大を見せ始めたペルーでは、5月末になっても一向に収束の兆しさえ無く、連日、一時のイタリアやスペインで起きた感染爆発と同様の規模の感染報告が連日続き、報道が殆ど無い状況もあって、医療現場や関係者の方々に掛かっている負荷の大きさが心配です。しかも、5月29日には 感染者数が「0」となっており、恐らく医療関連機関の方々の負荷がピークに達している事の表れの一つですから、尚更心配をせざるを得ません。
   
一方、大統領の方針によって規制緩和へと動き始めた米国では、報道され話題になったNY州 や NY市 での新規感染者の収束がはっきりと確認できて、一時、各州から応援に駆け付けていた医療従事者の方々が帰宅し始めたという報道も目にしており、NY州など東部では収束に一定の成果は挙げられているのでしょう。しかし、東部はそれと事情が異なり、ロサンジェルスのある カリフォルニア州(CA州)では NY州と同等だった感染率がここ 1週間で拡大の方向へ転じています。他州でも同様な傾向を見せている例もあり、米国全体としては決して収束に向かっているとは言えない状況です。同国の問題は、人口が比較的大きく、世界の経済に与える影響も大きい点で、国民一人ひとりのリスクの大きさはとは別に、その動向からは目が離せません。
   
また、一時は世界の感染中心地となっていた EU各国はかなり改善しています。ドイツを筆頭にして確実に収束への手応えもあって、いよいよ国民に課していた強い規制を緩和・解除の方向へと動き始めている事は良い報せです。ただ、私達・日本人が注目すべき点は、それらEU諸国の人口あたりの新規感染者のレベルです。それは、日本で 4月初め、緊急事態宣言を出すべきと判断に至った最大の感染率の数値と同等で、そのレベルで 国境を開放して、移動制限を完全に解き、バカンス旅行を奨励さえしているという事です。EU諸国が楽観的で経済・現実的なのか、日本が悲観的なのか、どちらにしても行政トップの裁量の違いはあると言えるでしょう。
    
他の国々の状況は安定しています。特に 一時は 最も深刻な感染国であった アイルランドとベルギーの両国共に収束へと歩みを進めており、リバウンド感も無くすみやかな減衰を見せていて、効果的な対処がされている事が窺われます。一方、アイルランドの隣国の英国は思わしくありません。5月中旬以降は収束の兆しを見せ始めていますが、当初の対処方法の誤り以外に何らか特有の問題点がある様に思われます。
一方、北欧・スウェーデンは独自の道を歩み続けています。国民一人ひとりの意識と行動によってウイルス禍に対処を任せ、強力な外出規制や営業停止規制は無いので、一週間の生活リズムを反映するかの様に 一定の周期で感染者数が上下動しますが、他国の様な感染爆発を起こしていない事には注目すべきです。その死亡者数だけを槍玉に挙げて同国の施策を非難する研究者も居ますが、同国国民の人権は守られて、経済も守られている事を見ていないと片手落ちの評価でしょう。
 
 
 
 
【 表B 】
   
表Bで 注目すべきは 中東地域、その中でも小国と言われる国々での窮状です。特に注目すべきは カタールです。


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同国では 4月中旬以降、他国を圧倒的に凌駕するレベルの割合で感染者の報告が続いており、その勢いは一向に収まらないまま 5月末には 人口1億人あたり 6万人を超えるレベルで新規の感染者が報告されているのです。 これを日本に例えれば、1日あたり 新規で 7万人を超える人々の感染が報告され続けている事に等しく、米国・NY州や イタリア、スペインなどとは較べられない程に大きな負荷が医療現場に掛かり続け、国民の人々も感染リスクの強い恐れの中で毎日を過ごしている事が容易に推測できるのです。しかし、同国に本拠地を置く放送局・アルジャジーラでは 同国のウイルス禍に関する報道は全くな無く、隣国で同様に感染拡大を記録し続けている クウェートやバーレーン、UAEでのウイルス禍の報道も無く、関連の報道があったとしても サウジアラビアの話題であったり、UAE の航空会社・Emirates が パンデミックの影響での従業員リストラの話題程度で、世界からの注目を集めまいとしている様にさえ見えます。世界一の感染レベルとなっている同国や周辺諸国に住む人々の健康状態が満足できるものであれば良いのですが、政治的・宗教的な周辺国との関係で苦しむ事が無い事を願うばかりです。
  
一方、南米のチリも深刻な状況です。隣国・ペルーから少し遅れて始まった感染拡大は ペルー以上に勢いを増しており、南米の大国・ブラジルがウイルス禍対応を始めとして内政問題で手間取っている今、ブラジル以上に深刻なのに殆ど報道もされない彼の国々の人々を救う支援が行なえる国が見当たらない様に思えるので更に心配です。元宗主国・スペインとも一定以上の関係がある国々ですから、スペインからの支援・救済も考えられるのですが、一日も早く収束へと向かう事を祈るばかりです。
 
  
 
 
【 表C 】
  
表C で注目したい国は、独自言語と独自宗教を持つ、中東と東欧の葉境にある小国・アルメニア です。


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南をトルコとイランというイスラム教の大国と国境を接して、北方には キリスト教正教会の大国・ロシアが迫っている地政学的なポジションの国で、世界に向けての発信力も強くなく、世界からも注目もされていない故に、今回の様な感染拡大が発生してしまうと、同国の人々への医療支援のレベルに心配が尽きません。周辺国は当然の様に国境封鎖や移動制限を行なっている中、人口 290万人の人々は イタリアが最も深刻だった時と同じ状況下に置かれているのです。例え収束した後でさえ、周辺の強大な国々との国境紛争の懸念さえ残り、当面は注目すべき国であり 地域です。
    
また、アフリカ大陸で新たに感染割合を伸ばしている国の一つに ガボン があります。同国も 西アフリカ、大西洋・ギニア湾に面した国で、完全に抑え切れないまま、途切れ途切れで報告される数字は間違いなく増えつつあり、現在の米国並みの感染割合にまで至っています。特に同国は、先に報告した サントメ・プリンシペ民主共和国と海を挟んで最も近い国ですから、普段から通商関係も深いのでしょう、両国での状況は 西アフリカの感染広がりと共に注目すべきです。
 
 
 
 
【 表D 】
   
表Dで 先に注目すべき国は、3月までの感染対策の着実さで世界的に高い評価を得ていた シンガポールです。


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4月中旬になって発生した感染爆発以来、同国の云う サーキットブレーカーを発動させ、厳しい外出制限や移動制限を国民に課し、スマホアプリの導入で感染者と近距離に居た人の割り出して検査を行なう体制を進めているのですが、一向に収束へと向かう兆しには乏しく、海外からの出稼ぎ労働者の宿舎でのクラスター発生が原因としか伝えない CNA報道とは別に、同国なりの別の問題点も残されているのではと思われます。
   
ただ、世界の金融拠点の一つとしての国際的地位の高いシンガポールとは異なり、インド洋の諸島国・モルディブは 世界からは 注目をされず感染が広がって深刻な状況になっています。4月30日に 一気の感染拡大が報告されてからは一旦収束する気配も見せていたのですが、感染が発生した島からの住民移動規制が容易な島国ならでは効果を発揮したと想像していたのですが、もしかすると実状は異なるのかも知れません。仮に、数多くある島々でそれぞれに感染が広がったとすれば、移動交通機関や医療機関の問題から、島によっては 数字以上に過酷な状況に陥ったまま、適切な対応が出来ないままに隔離状態に置かれる事も有り得るので、そう考えると サントメ・プリンシペ と同様に決して目を離す事はできません。
   
また、グアテマラやホンジュラス、エルサルバドル など 中米地域の諸国でも、間違いなく感染が拡大へと進んでおり、南米と同様に注目が必要な地域です。
  
     *  *  *  *  *  *  *  *  *

  
以上、4つの表に合わせて私なりの解説を進めてきましたが、今後 感染中心地として注目すべき地域は 中東地域諸国であり、ペルーやチリ、ブラジルなどの 南米地域です。
そして、アフリカについては西アフリカだけを注目しましたが、実は 東アフリカで感染拡大を見せている国があります。それは、中東・アラビア半島とアデン湾を挟んで位置する国・ジブチです。掲載した表には載っていない、人口 97万人ほどの小国ですが、人口 1億人あたりの新規感染者数で 2万人超えを連日記録している程に深刻な状況です。その上、隣国に人口 1億人を超える 大国・エチオピアと国境を接しており、国境を越えての感染拡大が懸念されます。
また、西アフリカでは 赤道ギニア でも 5月29日に一気の感染拡大が記録されており、西アフリカを中心とした感染の勢いにも関心を払い、世界からウイルス禍を排除する事を一緒に目指していく必要があるでしょう。

   
出典 : OCHA
#COVID-19。

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