自転車作り (その4) 天国の苦しみ
自転車は、オートバイより楽しいかも !?
2009年、最初の自転車を作り変える事を思いつき、
ネットを使って色々と調べ始めると、ぶっと頭に浮かんだ言葉が
「 自転車って、簡単で奥が深く、楽しいかも!? 」でした。
【 楽しさの理由 】
自転車作りが楽しい理由は簡単です。
〇 部品点数が少ない事
〇 色々な部品には 統一された規格がある事 ・・です。
ネットで検索しながら調べていると、色々な部品の取り付け部には統一された規格があって、その規格のサイズにも数種類しかないのです!!
自転車通の人にとってみれば、「当たり前!」 な事でしょうが、
オートバイを触り続けてきた者にとっては、違います。
何故なら、オートバイの場合には、最初にオートバイメーカーが全体の設計を行なって、その設計に合わせて部品製造会社が作成した部品を取り付けているのが基本だから、例え同じ部品でも オートバイメーカーが違えば互換性が無いのが当然なのです。
だから、オートバイ通の者は、常に メーカー間での部品の互換性をチェックしているし、時には加工して合わせてしまう事を特技にしているのです。
でも、自転車の場合にはそんな悩みはありません。
部品毎に世界的に共通な規格があり、しかも覚えきれない程に多くの世界中の部品メーカーが部品を製造しているから、規格さえ間違えなければ 好きな部品が装着できるのです。
しかも、オートバイに較べるととても安価に、世界的に有名なメーカーの高品質な部品が揃っているのですから、作り手には天国(♪)です。
【 天国ならではの悩み 】
カタログや店頭に並んでいる自転車(完成車)を買ってくるだけなら、こんな悩みはありません。
自転車を作る者にとっては“天国”のような部品選択度の高さですが、それ故にどの部品にすべきか? 底無しの悩める世界もあるのです。
今、一番悩んでいるのが ギアレシオ の設定です。
ギアレシオというのは、ペダル一回転する度に後輪をどの程度回転させるか(進めるか)を決める数値の事です。
自転車には、前のギア(ドライブスプロケット)と後ろのギア(ドリブンスプロケット)があります。
そして、以前自作した自転車では、前には 3段(速)のギアを、後ろには 9段(速)のギアを装着していましたが、今度は 後ろを 10段(速)へと増やす予定にしています。
余談ですが、オートバイと違って、自転車は出せる速度範囲が狭いのに、何故ギアの数が多いのかを説明すると、全ては エンジン(自転車の場合は人間の事)が疲れやすく、トルク(力)が大変に弱いからです。そのため、どんな道路環境でも、出来る限り 一定の回転数でエンジンを回していたいので、たくさんのギアをこまめに切替えながら走るのです。
(特に、年期の入ったエンジンの私の場合、大きな問題!)
前作の自転車の時に選択したギアレシオを参考に、タイヤ外径が大きくなる事も計算に入れつつ、だくさん選べるギアの組合せの中から、低速での登りから中高速での巡航までを楽々にこなせそうな組合せを考えているのですが ・ ・ ・、これが難しい悩みなのです。
【 総重量は 8 ㎏台か? 】
オートバイの部品とは違って、自転車の部品の多くには 重量 が表示されています。
同じ部品でも、色々なメーカーの様々なグレードの部品を選ぶ事ができる事は書いた通りですが、どの部品を選ぶかによって 車両重量が決まります。
そして、車両重量は、オートバイの場合もそうですが、特にエンジンが弱い自転車の場合には大きな影響力を持つのです。
そう! 1gでも軽ければ軽いほど、自転車は軽快に 長い距離が走れるのです。
でも、「松坂牛」の値段の様に、100 g 軽くしようとするだけで 簡単に 1万円近い余分な出費を覚悟しなくてはならない決断を迫られるのです。
まあ、そんな苦悩と決断の波を超えて、選択した部品の組合せで重量を合計すると、8000 g 程度に仕上がりそうな雰囲気です。
さあ!明日は、外注で依頼していた塗装が仕上がったので、化粧直しをしたフレームを引取りに行ってきます。
予定よりも 2週間近く工期が延びたけど、部品選定に悩み続けていたので、ちょうどタイミングはぴったりかも知れません。
では、今度は、塗装したフレームをお見せしますね。
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